人口動態変数(デモグラフィック変数:Demograghicvariables)
マーケティングにおけるセグメンテーション変数の1つ。具体的には、年齢、性別、家族構成、職業、所得レベル、教育レベルが用いられる場合が多い。また、地理的変数と密接に結び付いた人種や宗教といった変数もこれに含まれる。業界によっては、疾病や体格などが有効な変数となる場合もある。
人口動態変数でセグメンテーションを行うメリットとしては、市場規模やその動向が比較的把握しやすい、心理的変数や行動変数に比べ切り分けが明確である、具体像をイメージしやすい、などが挙げられる。
ただし、人口動態変数は有効ではあるものの、それだけに依存したやり方ではうまくいかないこともある。たとえば、若年男性向けにスポーツウォッチやアウトドアウォッチを売り出したところ、実際のユーザーには同年代の女性も多数含まれていることが判明し、その後、大きめのユニセックス・サイズに統一し直したといった例がある。近年は特に個人のライフスタイルや価値観が多様化しているため、人口動態変数だけでは同じニーズを持つグループを取り出せないケースが多くなっている。
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グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。