観察(Observation)
物事の様相をありのままに詳細に見極めること。観察は、非常に日常的な用語、行為であるが、ビジネスにおいて仮説を立案したり検証したりするときのベースとなる行為でもある。
検証のための観察では、すべてのケースを観察するわけにはいかないので、注意深く適切な対象(サンプル)を選ばなくてはならない。例えば、都内の店舗に関する仮説を検証する際に、一等地の銀座店や青山店だけを見ていたのでは、正しい検証はできない。
観察にあたっては、メインの観察対象に注目しすぎるのではなく、視野を広げて、その周辺で何が起こっているかも見ておくと有効だ。状況によっては、観察結果に影響を与えない範囲で、(店頭の観察であれば)店員さんに話を聞くなど、臨機応変な行動が望まれる。
複数の人間で観察に当たる際には、基準を決め、客観性、一貫性を保つことも重要だ。
次回は「アンケート」を取り上げます。
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