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MBA経営辞書「マーケット・リサーチ」

投稿日:2008/09/29更新日:2019/04/09

マーケット・リサーチ(marketresearch)

市場全般の動向を科学的に捕捉するため、あるいはマーケティング施策を立案するために、情報や資料を収集し、分析を行うこと。マーケット・リサーチを行う具体的な場面としては、新規事業のビジネスプランニング、新製品の導入、新市場への参入、既存製品の再活性化などがある。狭義には「マーケット」は顧客を指すが、広義には競合の状況やマクロ環境なども含む。

マーケット・リサーチを行う際には、「まず、とにかく数字を集めてみよう」というのではなく、何らかの仮説を持ちながら、その検証をすることが求められる。仮説とは、ある論点に関する仮の答えであり、「○○のようなニーズが生まれているのではないか」「わが社の製品は顧客の支持を失いつつあるのではないか」「この製品をターゲット顧客に届ける媒体としては△△が最適なのではないか」といった形で表せる。

一般に、初期段階の仮説(粗い仮説)を検証する際には、個々の意見や事実そのものを重視し、またオープンクエスチョンの形で質問することが多い。逆に、より具体的な施策に関する仮説を検証する際には、母集団全体の傾向等、統計的処理を重視し、またクローズドクエスチョンを多用することが多い。

マーケット・リサーチは多くの企業で用いられており、実際に効果を上げているが、イノベーティブな製品・サービスに関しては、本来市場性があるにもかかわらず、しばしばネガティブな答えが出ることも多い。これは、顧客がその製品・サービスを実感としてイメージできないことなどがその理由である。

マーケティング・リサーチには、様々な方法がある。代表的な情報収集の手法として、少人数を対象としたフォーカス・グループや、大規模で専門的な調査などがある。また、定量データの分析手法には、因子分析、クラスター分析、コレスポンデンス分析、コンジョイント分析などが挙げられる。

次回は「因子分析」を取り上げます。

  • 嶋田 毅

    グロービス経営大学院 教員/グロービス 出版局長

    東京大学理学部卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社。累計150万部を超えるベストセラー「グロービスMBAシリーズ」の著者、プロデューサーも務める。著書に『グロービスMBAビジネス・ライティング』『グロービスMBAキーワード 図解 基本ビジネス思考法45』『グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50』『ビジネス仮説力の磨き方』(以上ダイヤモンド社)、『MBA 100の基本』(東洋経済新報社)、『[実況]ロジカルシンキング教室』『[実況』アカウンティング教室』『競争優位としての経営理念』(以上PHP研究所)、『ロジカルシンキングの落とし穴』『バイアス』『KSFとは』(以上グロービス電子出版)、共著書に『グロービスMBAマネジメント・ブック』『グロービスMBAマネジメント・ブックⅡ』『MBA定量分析と意思決定』『グロービスMBAビジネスプラン』『ストーリーで学ぶマーケティング戦略の基本』(以上ダイヤモンド社)など。その他にも多数の単著、共著書、共訳書がある。
    グロービス経営大学院や企業研修において経営戦略、マーケティング、事業革新、管理会計、自社課題(アクションラーニング)などの講師を務める。グロービスのナレッジライブラリ「GLOBIS知見録」に定期的にコラムを連載するとともに、さまざまなテーマで講演なども行っている。

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