顧客生涯価値とは(life time value, customer life time value)
顧客1人あるいは1社の顧客ライフサイクル全期間で、その顧客が企業にもたらした価値の総計のこと。顧客を獲得維持するためのコストと、顧客の購買額との差額が価値となる。略してLTV、CLVとも呼ばれる。
この指標が用いられる背景には、新規顧客を獲得するよりも、既存顧客にリピート購買させる方が企業の利益につなげやすいという考え方がある。一般に、成長市場のシェア拡大においては新規顧客獲得が重要だが、成熟市場では顧客シェア拡大が必要である。
顧客生涯価値向上を意図した施策としては、クレジットカード会社、航空会社、携帯電話会社、家電量販店などで取り入られているポイント制(マイル制)がある。これは、顧客生涯価値向上と顧客の囲い込みを意図したものだが、そのスキームによっては、徒にコスト増をもたらし、逆に企業の収益を圧迫しかねない。
顧客生涯価値を高める上で、IT技術を用いたデータベース・マーケティングの手法は不可欠となっている。