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インド出張-その1:インドへの道

投稿日:2006/12/04更新日:2019/08/22

インドに来るのは、今回で2回目である。前回訪問したのは、1996年の12月なので、10年ぶりだ。前回は、YEOのアジア代表として、ニューデ リーとボンベイ(ムンバイ)のYEO支部(チャプター)を設立するために来た。(※YEOとは、Young Entrepreneurer'S Organizationの略で若手起業家の世界的組織である)。

その際も強行軍であった。ニューデリーとムンバイで開催された YEO開設式でスピーチをした後、スリランカのコロンボに飛んでYEOメンバーの候補者向けにスピーチをした。そして、同様のものをUAEのドバイ、更にパキスタンのカラチとラホールで行った。

僕は、10年前にYEOアジアの初代代表を務めていた。その当時、アジアには日本と香港にしか組織が無かったので、僕が代表の時に一挙に拡大させて、マレーシア、シンガポール、インドネシア、フィリピン、タイにつくった後に、オーストラリアに4拠点(シドニー、メルボルン、アデレード、そしてパース)をつくり、そしてインドへと広げていったのである。

このアジア代表としての経験は、僕にとってかけがえの無いものとして残っている。アジア各地の起業家に会い、違う文化・言語・宗教に触れ、アジアの組織を作り上げ、アジアの代表としてYEO本部には、主張すべきを主張していた。この経験があったからこそ、「アジアNo.1のビジネススクール/ベンチャーキャピタルを目指す」というビジョンを創出することができたのであろう。

一方、今回の出張は、YEOとは全く関係なく、グロービスの代表としてのものである。10年経過して、グロービスのプレゼンスは、アジアでも着実に高まっているので、グロービスの代表としていくつかのコンファレンスでスピーチをしているのである。

9月に北京でレッドヘリングのコンファレンスと、シンガポールでフォーブズのCEOコンファレンス。10月は北京でビジネスウィークのCEOコンファレンス 。そして、11月前半には香港でアジア・ベンチャー・キャピタル・コンファレンスのスピーチをしてきている。今年は、フォーブスの表紙の記事が効いているのか、かなり多くの団体からスピーカーとして招聘されるようになってきた。

※参照コラム
「フォーブス誌アジア版の表紙を飾る」
「フォーブスのCEOカンファレンス」

この機会に一気呵成にアジアでの存在感を高めようと思い、今年は海外でのコンファレンスへの参加の回数を増やしている。こういうコンファレンスの場でスピーチすることが、グロービスのブランドや知名度を上げることに効果的だと思っているからだ。参加者は、通常多くても1000名ぐらいだが、「数」よりも参加者の「質」の方が重要である。これら参加者の殆どが 、アジアのオピニオンリーダーであるか、マスコミの方々である。

彼らにグロービスの良さを知ってもらい、交流を深めることは、アジアNo.1のビジネススクールとベンチャーキャピタルをつくるためには、とても有効だと思っている。

ただ僕は、一つの目的だけでは、出張に出ないことにしている。今回も 「せっかくインドまで行くならば」という発想で、いくつかの目的を達成しようと、かなり前から綿密に計画を立てる努力をしていた。

先ずは、ダボス会議を主宰するWorld Economic Forum(WEF=世界経済フォーラム)に目をつけた。僕は過去、ダボス会議には2回参加し、東アジア経済サミットにも3-4回参加している。中国経済サミットと中近東経済サミットにも参加したことはあったが、インドのサミットには参加した事が無かった。どうせ行くならば、スピーカーとして参加したいと思い、WEFの事務局に申し出て、パネリストとしての参加をOKしてもらった。これで、11月26-28日のニューデリー出張が決まった。

一方、12月4-5日までムンバイで、インドのベンチャーキャピタル・フ ォーラムが開催されることを知った。どうせならば、そこにもスピーカーとして参加しようと思い、アジア・ベンチャー・キャピタル・ジャーナルの事務局にその旨伝えた。こうして、出張の最初(11月26日)と最後の日程(12 月5日)が決まった。そうなると、次はその間をどう有効に活用するかである。

そこで、インドのシリコンバレーとも言われている、バンガロールに行こうと思い立った。ベンチャー・キャピタリストとしては、一度行ってみたいと思っていた都市である。幸い、日本で、Infosysの創業会長であるナラヤン・ムルティ氏 と出会い親しくなっていた。現社長兼CEOのナンダン・M・ニレカニ氏とも東アジア経済会議が東京で開かれた際に昼食をともにした。

ダメ元で、インフォシス会長のムルティ氏に電子メールでアポを申し入れたら、驚くことにポジティブな反応がすぐに返ってきた。あいにく出張中との事なので、ムルティ会長にはお会いできないが、COOの、クリス・S・ゴパラクリシナン氏とのランチアポが取れた。

一方、少しは観光をしたいと思い、エローラ石窟群やアジャンタなどへの訪問も出張の計画の中にちゃっかりと入れておいた。前回のインドでも、多忙なスケジュールの中ではあったが、アーグラーまで汽車で移動して、タージ・マハルやファテーブルスィークリーを観光していたのだ。多少は楽しみを入れないと出張がつまらなくなるので、その部分だけは休み扱いで私費で旅行することにした。

そして、出張の計画ができあがったので、11月26日の直行便でニューデ リーに向かい、インド経済サミットの会場に隣接するシェラトンホテルに到着した。その晩は、サミットの夕食には間に合わなかったので、ホテルの中にある、 クリントンが大好きという Bukhraというインド料理店を試してみる事にした。

インド産のビール「キングフィッシャー」で喉を潤して、海老のタンドリー風味を頂いた。今まで食べた中でも最高級のインド料理を味わい、ほろ酔い気分で部屋に戻った。3時間の時差があるので、夜11時過ぎとは言っても、日本時間は夜中の3時近くである。

しっかりと休みをとって、これからの9泊11日の長旅に備えることにした。

11月30日
バンガロールのホテルにて
堀義人

  • 堀 義人

    グロービス経営大学院 学長/グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー

    京都大学工学部卒、ハーバード大学経営大学院修士課程修了(MBA)。住友商事を経て、1992年株式会社グロービス、1996年グロービス・キャピタル設立。2006年グロービス経営大学院を開学。2008年に「G1サミット」を創設。2011年には復興支援プロジェクトKIBOWを立ち上げる。2016年に茨城ロボッツ、2019年に茨城放送オーナー就任。2022年にLuckyFesを立ち上げ、現在総合プロデューサーを務める。2024年よりBARKSオーナー、世界最大のPR会社の米国エデルマン社 社外取締役。

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