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第14回 『ビジネス数字力を鍛える』ほか

投稿日:2008/07/03更新日:2019/04/09

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味わいのある独特の文章で人気を集めてきたタクボ文庫の著者が、ついにビジネス書『ビジネス数字力を鍛える』を出版!!今回は、7月3日発売の同著について語るほか、いつものようにお薦めの本2冊を紹介する。1万冊読破を目標に掲げるグロービス経営大学院副研究科長・田久保善彦による「タクボ文庫」第14回。

いつも書評を書いている私が、GLOBIS.JPでシマダ文庫を書かれている嶋田(毅・グロービス経営大学院講師)さんにご協力を頂きながら、本を書きました。(同じ「グロービスの実感するMBAシリーズ」で、嶋田さんも夏の終わりごろに1冊出される予定ですのでお楽しみに^^)。グロービス経営大学院で担当しているビジネス定量分析というクラスの内容をベースにした本で、タイトルは、『ビジネス数字力を鍛える』(ダイヤモンド社)。オレンジ色の表紙で、少し派手な感じになりました^^

この書評でも何度かご紹介した、 クリティカル・シンキングのクラスが、言葉による論理思考力を取り扱った科目であるのに対して、ビジネス定量分析は数字による論理思考力を鍛えるための科目です。

この本では、数字力を、「数字を作る力」と「数字を読む力」の二つに大別し、それぞれを鍛える考え方、方法論(数字力を高める7ステップを提案しています)を、「そういうことあるある」と思わずうないずいてしまうような臨場感あふれるミニストーリーと、解説という形で数式を使わずに分かりやすく紐解いています。

数多くのビジネスパーソンの方と、“授業”という学びの場でのコミュニケーションを通じて考えたこと、感じたことをベースに生まれた本です。多くの方が実際のビジネスの場で悩まれるポイント、陥りがちな“ワナ”などをどう克服するか。そんなことにお答えできるように、「ビジネス現場視点」で書きました。ビジネスの現場で使わないような難しいコンセプトは一切出てきません。それよりも、単純な四則演算でどこまでなにができるのかを、考えています。

この本のキーワードは、三つあるかなと思っています。

・受け手に理解してもらい、共感してもらい、動いてもらう

・数字には作り手の意図がある

・仕事と数字に思いをこめる

もしよければ、読んでみてください。それでは、今回も2冊の本をご紹介します。

『リーダーへの旅路―本当の自分、キャリア、価値観の探求』 ビル・ジョージ、ピーター・シムズ・著 社会経済生産性本部・刊 2007年

こういう本を読むと、ハーバード・ビジネス・スクールのすごさを感じざるを得ません。23歳から93歳の125名の卓越したリーダーにインタビュー調査を実施し、帰納的にリーダーシップにとって重要なことを明らかにしているのです。

推薦の言葉で、あのウォーレン・ベニスが、この本の魅力をこう語ります。

本書の最も顕著な貢献の一つは、これらの人たちが自らのリーダーシップを形づくって行くうえで、自分たちの個人的なライフ・ストーリーがいかに重要な影響を及ぼしたのかを解き明かした点である。(中略)彼らがいかにありのままの自分に到達したかを示す彼らのストーリーは、彼らが心の奥深いところに保持している価値観、さらにもっとも情熱を感じている信念を明らかにしてくれる

必読に値する内容です。分厚く、お値段も高いですが、リーダーを目指す方にご一読をオススメしたい本です。

いつものように、心に残った言葉をいくつか。

リーダーシップにとってもっとも重要なのは、あなたの人生をガイドする、あなたの人格と価値観だ

誰かほかの人を真似したところで決して本物のリーダーにはなり得ない。たしかに、ほかのリーダーたちの経験から学ぶことはできるけれども、彼らの真似をしてもすぐれたリーダーにはなれないのだ

本物のリーダーとして成長するに従い、自らの成功や賞賛よりも、ほかの人たちに奉仕する、あるいは役立つことに大きな関心を寄せる

人生のはじめの頃に自己認識を持つことは大変重要だ。あなたが生きている文化を理解し、あなたが得意とする役割、あなたの天性の強み、生まれつきの興味を覚える分野を理解することが求められる。そのあと、自分が輝ける場所に自らを導くことが可能になるのだ

拒絶はわれわれが直面する、最大のチャレンジと言える。これに打ち克つ唯一の方法は、自らに正直になり、決して言い訳をしないことだ。この結果、私は批判を受け止め、耳を傾け、真剣に考えることを促された。とても苦痛を伴うプロセスだった

是非、手にとって、線を引きながら読んでみてください。

『アインシュタイン150の言葉』 ジェリー メイヤー、ジョン・P. ホームズ・編 ディスカヴァー・トゥエンティワン・刊 1997年

相対性理論は難しくて理解できない人がたくさんいることと思いますが、それを考え出したアインシュタインの名前を知らない人はいないでしょう。ですが、アインシュタインが非常にユーモアのセンスに長け、数々の味わい深い言葉を残した人であることは、意外と知られていないようです。

例えば、相対性理論をこんな言葉で説明されたら、誰でも理解できそうですね。

熱いストーブに1分間手を載せてみてください。まるで1時間くらいに感じられるでしょう。ところが、かわいい女の子といっしょに1時間座っていても、1分間ぐらいにしか感じられません。それが、相対性というものです

いかがでしょうか?天才科学者である一方、言葉をつむぎだす天才でもあったのですね。そんなアインシュタインワールド、是非味わってみてください。

思わず線を引いてしまった言葉をいくつか。

常識とは、18歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう

深く探求すればするほど、知らなくてはならないことが見つかる。人間の命が続く限り、常にそうだろうとわたしは思う

結果というものにたどりつけるのは、偏執狂だけである

何かを学ぶためには、自分で体験する以上にいい方法はない

賞賛による堕落から逃れる方法はただひとつ。仕事を続けることである。人は、立ち止まって賞賛に耳を傾けがちであるが、唯一なすべきことは、賞賛から目をそらし、仕事を続けること、それ以外の方法はない

  • 田久保 善彦

    グロービス経営大学院 副学長

    慶應義塾大学理工学部卒業、同大学院理工学研究科修了。スイスIMD PEDコース修了。株式会社三菱総合研究所にて、エネルギー産業、中央省庁(経済産業省、文部科学省他)、自治体などを中心に調査、研究、コンサルティング業務に従事。現在グロービス経営大学院及びグロービス・マネジメント・スクールにて企画・運営業務・研究等を行なう傍ら、グロービス経営大学院及び企業研修におけるリーダーシップ開発系・思考科目の教鞭を執る。経済同友会幹事、経済同友会教育問題委員会副委員長(2012年)、経済同友会教育改革委員会副委員長(2013年度)、ベンチャー企業社外取締役、顧問、NPO法人の理事等も務める。著書に『ビジネス数字力を鍛える』『社内を動かす力』(ダイヤモンド社)、共著に『志を育てる』、『グロービス流 キャリアをつくる技術と戦略』、『27歳からのMBA グロービス流ビジネス基礎力10』、『創業三〇〇年の長寿企業はなぜ栄え続けるのか』(東洋経済新報社)、『日本型「無私」の経営力』(光文社)、『21世紀日本のデザイン』(日本経済新聞社)、『MBAクリティカル・シンキングコミュニケーション編』、『日本の営業2010』『全予測環境&ビジネス』(以上ダイヤモンド社)、『東北発10人の新リーダー 復興にかける志』(河北新報出版センター)、訳書に「信念に生きる~ネルソン・マンデラの行動哲学」(英治出版)等がある。

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