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リーダー候補は要注意!バッティングセンター症候群

投稿日:2016/01/28更新日:2019/04/09

スケジュールを見れば、会議の山。会議の合間に来た上司からの突発的な依頼をなんとかこなしつつ、会議中に届いた顧客からのクレームもやり過ごす。夕方、一旦机に落ち着いたら、数々のメールに対応する。気づけばもう21時。帰らなくちゃ・・・。

このように忙しい毎日を過ごしている方、多いのではないかと思います。それなりに充実感もあるし、関係者からも評価をされている感触はある。ひょっとしたら管理職への昇進も近いかもしれない。少しは休みたい、という思いがありつつも、当面の満足度は高い状態・・・かもしれませんね。

しかし、この状況を別の角度で見るならば、「バッティングセンターに入って、来た球を必死に打ち返している」とも言えるかもしれません。必死にバットを振っていますが、単に反射しているだけで、じっくりと頭を動かしていないとも言える状態。来たボールは目に入るけど、それ以外のことは一切目に入らない「視野狭窄」状態。この状況を私は「バッティングセンター症候群」と呼んでいます。

この症候群に陥った方、中長期的な視点で見るとやや危険です。突破力がある分、早めに「~リーダー」や「~長」など、責任あるポジションに任命されることが多いのですが、そうした「立場の変わり目」のタイミングでもろく崩れやすいのです。

リーダーとプレイヤーは、似て非なるものです。視野狭窄状態でこなせる業務ではありませんし、自分の得意技ばかりやっていればいいわけでもありません。業務に対する深い理解も必要ですが、それ以上に幅広い視野を持ち合わせておくことが何よりも重要なのです。

では、自分自身がこの「バッティングセンター症候群」に陥っていないかどうか、どう判断すればいいでしょうか?7つほどチェックリストを用意しましたので、確認してみましょう。

1. 現在の自分の組織における外部環境の変化を3点、具体的に語ることができる
2. もし何も制約がなければ、自分はこういう目標を立てる、という青写真を持っている
3. 今、自分の業務における優先順位の高い課題を3つ、語ることができる
4. その課題解決に向けた実行計画が具体的にある、もしくは作れと言われれば作る自信がある
5. 今の仕事を進めるための最大の利害関係者は誰であり、その当人をどう巻き込むかのイメージがある
6. 自分に不足している能力を高めるために、習慣化している行動がある
7. 自分の現在の精神状態や、どういう時に変化しやすいか、という特徴を理解している

さて、どれくらい当てはまったでしょうか?躊躇なく自信を持って「もちろん!」と答えられるポイントが3つ以上なかったとしたら、バッティングセンター症候群を疑った方がいいかもしれません。

そして、バッティングセンターから抜け出すためには、とにかく視野を広げるしかありません。よく「ヒト・モノ・カネ」と言われますが、
・人間の動き方や組織に対する理解を持つこと(ヒトの視点)
・ビジネスの仕組み、戦略のあり方に対する理解を持つこと(モノの視点)
・会計などの金回りに関する理解を持つこと(カネの視点)
といった視野の広がりを持つことが重要です。

もうだいたいある程度変化球や速球は打ち返せるようになってきたな、という感触のある皆さん。そろそろバッターボックスから出て、今度はもう少し「視野を広げる」ためのトレーニングを考えてみてはどうでしょう?

3/3(金)に浜松で! リーダー基礎力を高めるためのセミナーを開催

そして、リーダーとして視野を広げていきたい方の第一歩に向けて・・・という思いで、私も含めたグロービス経営大学院の教員で執筆したのが『グロービス流リーダー基礎力10』という本です。これからリーダーになろう、という人に求められる基本的な要素を10個ほどピックアップして整理しています。この本のエッセンスをお伝えするセミナーを3月3日(金)に浜松で開催します。また4日(土)には、グロービスならではのディスカッション形式のクラスを実際に体験いただける体験クラス開催します。お近くの方はぜひお気軽にご参加ください。

日時: 2016年 3月 3日(金)19:00-20:30
場所: TKP浜松アクトタワーカンファレンスセンターカンファレンスルームA
参加費: 無料
参加申し込みはこちら>>

 

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