山口英彦 グロービス経営大学院 教員
サービスを制するものは、ビジネスを制する Part1/6
サービスは業界ではなく「機能」である
「おもてなし」がオリンピック招致を契機に流行し、改めて「サービス」に注目が集まっている。「サービス」とは、テーマパークや高級ホテルの「心を込めた接客」には限らず、第一次・第二次産業にもその要素は含まれ、収益を生み出す場合もある。サービスを巡る誤解を解きながら、どんな業界にも必要なサービスの概念、顧客満足と従業員満足を両立させる仕組み、企業の持続的に成長を考える(肩書きは2015年2月13日登壇当時のもの。視聴時間19分52秒)。
【ポイント】
・日本のサービス業の生産性は80年以降向上がみられない
・すべてのビジネスはモノとサービスの組み合わせである
・サービスとは特定の業界ではなく、あらゆる業態に含まれる「機能」である
・サービスの特徴: 無形性、同時性、変動性、消滅性
・サービスは人材が重要だが、人材頼みではいけない
・優秀な人でなくとも結果が出せる仕組みをつくること
・短期的には上位5%のハイパフォーマーに頼ると楽だが、長期的には弊害が大きい
・「普通」の従業員を大切にする、褒めることが大事。普通の人を褒めるのは実は難しい
・上司よりもお客さんに褒められるほうが価値がある
・ネガティブなクレームだけ従業員に伝えない、ポジティブなものを伝えることがやる気につながる
・人材に頼る経営から、人材を大切にする経営へ