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MBA経営辞書「カンバン方式」

投稿日:2010/09/27更新日:2019/04/09

カンバン方式(kanbansystem)

生産現場で、連続する工程間の仕掛在庫を最少にするための仕組み。トヨタ生産システム(TPS)でジャスト・イン・タイム(JIT)を実現するために開発された手法の1つ。

カンバン方式で、前工程はカンバン(生産指示標)を発注書として受け取り、製品を加工する。加工後、加工品はカンバンとともに後工程に渡される。この時、カンバンは納品書の役割を果たす。後工程は受け取った加工品を使ったら、そのカンバンを前工程に戻す。カンバンが戻ってきた前工程は、再び次の加工をする。この一連の流れで、工程間の仕掛在庫を最少化することができる。

生産指示標としてカンバンを使うことから「カンバン方式」という名称が用いられるようになった。前工程のカンバンを仕掛けかんばん、後工程のカンバンを引取りかんばんとも呼ぶ。

なお、「カンバン方式」はトヨタ生産システムの一環として、大野耐一氏(元トヨタ自動車副社長)が開発した。また、MITのジェームズ・P.ウォマック等がトヨタ生産システムを研究調査して「リーン生産方式」として欧米に紹介し、日本自動車メーカーが欧米を追い抜く日が来ると、当時の欧米自動車業界に衝撃を与えた。

現在では、電子カンバンの研究も進んでいる。電子カンバンのメリットは、従来のカンバンでは存在する伝達ロスなどが改善できる、カンバン全体の総量などが把握できる、生産ボリュームの変化の対応が即座にできるといった点である。一方、デメリットには、従来のカンバンのような、現場で状況が「見える」というメリットを失うことが挙げられる。

また最近は、環境問題やCSRの考えから、カンバン方式やJITが過度になると、少量物流によるトラックなどの運行が増えCO2増加につながるといった環境問題も指摘されている。

▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。

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