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MBA経営辞書「CSR」

投稿日:2009/06/29更新日:2019/04/09

CSR(CorporateSocialResponsibility)

企業は顧客や株主、従業員に対して責任を果たすだけではなく、広く社会全体に対してもCSR(社会的責任)を果たし、また価値を提供すべきであるという考え方が広まっている。具体的には、法令順守のような倫理的な行動の遵守と、積極的な環境対策や障害者の雇用、貧困撲滅支援などといったポジティブな貢献の両方が期待されている。

もともと企業(特に大企業)は公器としての性格が強く、また、行政からも用地提供などの便益を受けるなど、社会との関連性は強かった。企業もまた社会に価値を還元するのは自然な考え方といえる。しかし、20世紀は、その方法は商品・サービスの提供、納税、雇用の提供などに偏っていた。企業活動に邁進することが社会に価値を還元することにつながると考えられていたともいえる。生活レベルが高くなく、経済成長こそが豊かな生活をもたらすと考えられている国や時代ほどその傾向は強い。しかし、特に90年代以降、少なくとも先進国においてはこうした単純な考え方は通用しなくなっており、より広く社会に責任を果たすことが求められている。

企業側も、社会市民として、さまざまな社会的問題に積極的に取り組むことが、ブランド価値や人材獲得をめぐる競争力を高め、持続的な成長につながるとの考え方をとるようになりつつある。

さまざまなCSR活動の中で最も早いうちから注目されたのは環境への取組みであるが、近年では、貧しい国々の製品を積極的に買う、独裁国家からの製品は買わない、地域の教育プログラムの支援をするなど、より政治・行政に近い領域もCSRに含まれるようになっている。

次回は「コンプライアンス」を取り上げます。

▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。

  • 嶋田 毅

    グロービス経営大学院 教員/グロービス 出版局長

    東京大学理学部卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社。累計150万部を超えるベストセラー「グロービスMBAシリーズ」の著者、プロデューサーも務める。著書に『グロービスMBAビジネス・ライティング』『グロービスMBAキーワード 図解 基本ビジネス思考法45』『グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50』『ビジネス仮説力の磨き方』(以上ダイヤモンド社)、『MBA 100の基本』(東洋経済新報社)、『[実況]ロジカルシンキング教室』『[実況』アカウンティング教室』『競争優位としての経営理念』(以上PHP研究所)、『ロジカルシンキングの落とし穴』『バイアス』『KSFとは』(以上グロービス電子出版)、共著書に『グロービスMBAマネジメント・ブック』『グロービスMBAマネジメント・ブックⅡ』『MBA定量分析と意思決定』『グロービスMBAビジネスプラン』『ストーリーで学ぶマーケティング戦略の基本』(以上ダイヤモンド社)など。その他にも多数の単著、共著書、共訳書がある。
    グロービス経営大学院や企業研修において経営戦略、マーケティング、事業革新、管理会計、自社課題(アクションラーニング)などの講師を務める。グロービスのナレッジライブラリ「GLOBIS知見録」に定期的にコラムを連載するとともに、さまざまなテーマで講演なども行っている。

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