生まれて初めての記者発表を体験した。日本で唯一の開催となる囲碁の世界プロ棋戦をグロービスの協賛により開催するにあたり、囲碁の総本山である日本棋院で実施したものだ。
名付けて「グロービス杯 世界新鋭囲碁選手権」。20歳未満のプロ棋士限定の大会だ。日本棋院理事として、積極的に囲碁を応援していきたいと思う。
プロ棋士の代表である山城・日本棋院副理事長の挨拶のあとに、僕が紹介され、簡単に次の通り挨拶をした。
「僕は、40歳になるにあたり、今まで全くやったことがないことを始めようと思い、父も祖父も楽しんでいた囲碁を始めることにしました。始めてみたら、グロービスで教えている経営の要素が網羅されていると気づき、とても楽しくてのめりこんでいきました。
囲碁は子育てにも有効だと思い、子供たち5人全員に囲碁を勧めました。その結果、子供たちが通う九段小学校は、堀兄弟の活躍もあり、6年連続で東京都大会優勝、6年連続で全国大会ベスト8。そして3回全国制覇(現在2連覇中)と言う偉業を達成しました。
昨年末に日本棋院の和田理事長から誘われて、本年6月に日本棋院の理事に就任しました。理事になる前に、プロ棋士の方々からご意見をもらい、3つのことに取り組むことを宣言しました。1) 囲碁人口を増やす、2) 日本のプロ棋士を強くする、3) 棋戦のスポンサーを増やす、です。
特に僕が気にしていたのは、日本開催の世界棋戦が無くなってしまったことでした。トヨタ&デンソー杯に続き、富士通杯も無くなりました。グロービスとして何かできないかと考えているうちに、『若手を鍛える機会を、世界戦として創れないか』と思い始めました。つまり、2) 日本棋士を強くして、3) 棋戦のスポンサーに自らがなり、二兎を追うのです。そして、この世界棋戦を思いつきました。
どうせやるならば短期間で終わることなく、20年、30年と続くものにしたい。このグロービス杯をきっかけに、日本の若手棋士が世界の同世代のプロのトップ棋士としのぎを削り、強くなるとともに、スポンサーが増えれば幸いだと思っています」。
続いて、中小野田・日本棋院理事から棋戦の概要説明があった。
・優勝賞金: 300万円、準優勝:50万円
・参加資格: 20歳未満(平成26年1月1日現在)
・参加枠: 日本6名、中国・韓国:各3名、中華台北1名、欧州:1名、北米:1名、オセアニア:1名
・開催会場: グロービス経営大学院
・開催予定日:2014年5月
続いて質問を、日経新聞、産経新聞、朝日新聞、共同通信、時事通信などから頂いた。そして初めての記者発表は無事に終了し、ニュースがリリースされた。
【ニュースリリース】グロービス杯 世界新鋭囲碁選手権開催決定のお知らせ
http://www.nihonkiin.or.jp/news/2013/11/post_500.html
その模様をツイッターで流したら、反響がすごかった。
「『日本囲碁会の未来を語る会』の宣言がもう実現ですね。ありがとうございます! 日本の若手棋士に是非頑張って欲しいです」
注)この「日本囲碁会の未来を語る会」というイベントを通して、「グロービス杯 世界新鋭囲碁選手権」の構想が実現した。囲碁ファンの皆さんは、必見の動画です。日本棋院の和田理事長、山城副理事長、辰巳琢郎さんや吉原(旧姓梅沢)由香里さんが登壇しています。
「日本囲碁界の未来を語る会」
「まるで『ヒカルの碁』の北斗杯の実現ですね。初代優勝国は日本であってほしいです」
「新しく作られたグロービス杯は20歳未満で日本からは6人が本戦トーナメント出場ということだ。一力さん、余さん、伊田さんあたりは確実でしょうか。NHK杯方式というところも面白い」。
プロ棋士の三村智保さんのブログでも「グロービス杯」のことをご紹介頂いた。
http://mimura15.jp/927.html
他にも次の反応があった。「ニコ生で生中継してほしいな」。「がんばれニッポン!─=≡Σ((( つ•̀ω•́)つ」。「これって本当なのかな? 楽しそう!」
実際にいくつかの媒体で記事として掲載されていた。僕が把握している限りは、以下だ。
<日本経済新聞>
日本棋院、20歳未満の囲碁世界戦
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0803L_Y3A101C1CR8000/
<産経新聞・MSN産経ニュース>
【囲碁】来春、日本で世界新鋭選手権 20歳未満のプロ棋士対象
http://sankei.jp.msn.com/life/news/131108/igo13110818030000-n1.htm
他にも茨城新聞では写真入りで掲載された。
今、ランサーズ(クラウドソーシングサービス)でグロービス杯 世界新鋭囲碁選手権のロゴを依頼中だ。どれが良いか是非投票して欲しい。
http://www.lancers.jp/work/proposals/223336
これから、日本で唯一の囲碁の世界棋戦に向けた準備が始まる。誰が第一回目の優勝を得るのか。日本棋士の活躍は如何に。楽しみがいっぱいだ。頑張ろう、ニッポン!!
2013年11月11日
香港に向かう機内にて執筆
堀義人