キャンペーン終了まで

割引情報をチェック!

MBA経営辞書「NOPAT」

投稿日:2014/12/01更新日:2019/04/09

NOPAT(Netoperatingprofitaftertax)

税引後営業利益のこと。株主と債権者に帰属する利益で、以下の式で簡便に計算できる。
NOPAT=営業利益×(1−実効税率)
あるいは
NOPAT=EBIT×(1−実効税率)

NOPATは管理会計の重要な指標であるEVA(EconomicValueAdded)を計算する際にも登場する。EVAはNOPATを用いて以下のように計算される。

EVA=NOPAT−CE(使用資本)×WACC

WACCは使用資本の加重平均コストすなわち資本コストである。

ちなみに、この両辺を使用資本(CE)で割ると、以下となる。

EVA/CE=ROIC−WACC

このROIC−WACCをEVAスプレッドという。つまり、EVAをプラスにすることと、ROIC−WACC(EVAスプレッド)をプラスにすることは、額と率の差を除けば、基本的に同じ意味を持つ。いずれも、企業は単に黒字を出すだけではだめで、ハードルレートであるWACC以上の利益を本業から上げる必要性があることを意味している。

NOPATは先述したように、簡便的には営業利益もしくはEBITに(1−実効税率)を掛けて求めることができるが、EVAの登録商標を持つスターン・スチュワート社は、オペレーティングリースにかかわる調整、研究開発費と広告費の資本化に伴う調整、税金のキャッシュ調整などより精密にNOPATを求める。

たとえば、オペレーティングリースに関する調整では、B/Sには現れず(オフバランスされ)営業費用などとなっているリース費用等を、オンバランスにすることで減価償却費と支払利息につけかえるといった調整を行う。

  • 嶋田 毅

    グロービス経営大学院 教員/グロービス 出版局長

    東京大学理学部卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社。累計150万部を超えるベストセラー「グロービスMBAシリーズ」の著者、プロデューサーも務める。著書に『グロービスMBAビジネス・ライティング』『グロービスMBAキーワード 図解 基本ビジネス思考法45』『グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50』『ビジネス仮説力の磨き方』(以上ダイヤモンド社)、『MBA 100の基本』(東洋経済新報社)、『[実況]ロジカルシンキング教室』『[実況』アカウンティング教室』『競争優位としての経営理念』(以上PHP研究所)、『ロジカルシンキングの落とし穴』『バイアス』『KSFとは』(以上グロービス電子出版)、共著書に『グロービスMBAマネジメント・ブック』『グロービスMBAマネジメント・ブックⅡ』『MBA定量分析と意思決定』『グロービスMBAビジネスプラン』『ストーリーで学ぶマーケティング戦略の基本』(以上ダイヤモンド社)など。その他にも多数の単著、共著書、共訳書がある。
    グロービス経営大学院や企業研修において経営戦略、マーケティング、事業革新、管理会計、自社課題(アクションラーニング)などの講師を務める。グロービスのナレッジライブラリ「GLOBIS知見録」に定期的にコラムを連載するとともに、さまざまなテーマで講演なども行っている。

サブスクリプション

学ぶ習慣が、
あなたを強くする

スキマ時間を使った動画学習で、効率的に仕事スキルをアップデート。

17,800本以上の
ビジネス動画が見放題

7日間の無料体験へ もっと詳細を見る

※ 期間内に自動更新を停止いただければ
料金は一切かかりません

利用者の97%以上から
好評価をいただきました

スマホを眺める5分
学びの時間に。

まずは7日間無料
体験してみよう!!

7日間の無料体験へ もっと詳細を見る

※ 期間内に自動更新を停止いただければ
料金は一切かかりません

新着記事

新着動画コース

10分以内の動画コース

再生回数の多い動画コース

コメントの多い動画コース