立場駆け引き型交渉(Positionalnegotiation)
『ハーバード流交渉術』において、共著者のフィッシャー、ユーリー、パットンが提唱した分類。
交渉を相手と一定のパイを奪い合うことと捉え、少しでも相手より有利な結果を得るために争うという交渉スタイル。
立場駆け引き型交渉はさらに2つのスタイルに分類される。交渉者がお互いに、自分の立場は守り相手の譲歩を要求してぶつかりあう「ハード型」と、自分はなるべく譲歩し相手によい思いをさせ、人間関係の維持と合意形成を重視するという「ソフト型」である。
ハード型はいかにも結果として双方に不満が残りそうという意味で欠点が明白なのに対して、ソフト型は一見相手との友好関係を築けるのでよさそうにも見える。しかし、どちらも一方の勝ち(得)が一方の負け(損)という前提を置いている点では同じことである。ソフト型は、とにかく合意することを重視するあまり一方的に譲歩させられ、長期的に見て賢明とは言えない合意に落ち着いてしまうというリスクがある。
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