G1経営者会議2016
第4部分科会B「テクノベート時代のデザインと経営」
「ソフトとハード」「ネットとリアル」-テクノロジーの進化によって、これまで別物と考えられていた領域が融合し、優れた顧客体験(UX)を設計するために、デザインとエンジニアリングの融合が進む。デザインはもはや経営の一資源ではなく、新たなイノベーションの源泉となりつつあり、金融やコンサルティングファームといった業界までもが、デザインファームの買収に乗り出す。産業構造が根底から変わる中、デザインと経営の融合は、どのような課題解決をもたらすのか。新たな価値を生み出すための方法論を議論する。(肩書きは2016年11月3日登壇当時のもの)
<動画冒頭をテキストでご紹介>
梅澤氏: 午前のセッションで御立さんが「デザイン思考」というキーワードを出してくれましたが、今日は「デザイン思考」に限らず、もう少し広くデザインの本質ってなんだろう、あるいは経営の中でのデザインの役割ってなんだろう、これからどういう風にデザインの進化が期待できるんだろう、このあたりを議論していこうと思います。
パネリストで参加いただいている田川さんと林さんは、私から見ても、今、日本のデザインを軸にしたイノベーションという分野で、本当に先端的な取り組みをされているリーダーです。デザインプロフェッショナルのリーダーのお二人です。川鍋さんは、ご存じの通りデザインを事業に活用するというところでパイオニアのお一人で、そういう意味ではユーザー側と、サービスとしてクライアントをサポートする側、両側から議論できたらと思っております。
「デザイン」という言葉は本当にわれわれも聞き飽きるくらい聞いているのですが、そもそもこれってなんだっけというところを、プロのお二人に直球で聞いてみたいと思います。
田川氏: さっき控え室で爆笑しながら定義を話していて、今の話をもう一回してくださいと言われても忘れてしまったので教科書的なところから入りたいのですが、多分、デザインという言葉は再定義をされたと思っています。だから「定義はなんですか」という問いのお答えについても、そもそも再定義が入っています。その再定義が入ったタイミングはいつかというと、あきらかにITとインターネットの登場だと僕は思っています。(この続きは動画でご覧ください)