冬休みに読んでおきたいビジネス書10選 

グロービス経営大学院教員が選ぶ
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まとまった時間がとれる冬休み。グロービス経営大学院の教員が、この冬じっくり読んで欲しいおすすめ本を10冊ご紹介します。 ※2015年版はこちら>>

VUCA(ブーカ)な時代におけるスタンスとは?

「無知」の技法
推薦:
長尾景紀
変動的(Volatile)で、不確実(Uncertain)で、複雑(Complex)で、曖昧(Ambiguous)な現代。知らない、確信を持てないことが多く、不安を覚えることもあるでしょう。こうなったら「すべてを知ることはムリ!」という前提を置いてしまったほうがいいのです。まず「知らない」を「ない」のではなく、そこには機会と可能性が「ある」と捉える。「恐れる」のではなく「好奇心」を持つ、「正解」を求めるのではなく「可能性」を探す、といった未知を楽しむスタンスの取り方に関心がある方におススメの一冊。

先人達の姿勢から未来を切り開く道筋を見つける

明日を拓く現代史
推薦:
荒木博行
これからの日本はどうあるべきなのか――年末年始にもしこのような深い問いに向き合う機会があるのであれば、手に取ってほしい一冊です。「悲観論者からは成長は生まれない。成長を志すのであれば、自分たちの先人たちがどういう環境下で何を成し遂げてきたのかを知る必要がある」という著者の主張に私は強く賛同します。過去の躍動感を、当事者の視点に寄り添って理解し、そして未来を前向きに構想する。「混迷の時代」と言われる今だからこそ、この本が持つ意味は大きいと思います。

人口減少に対して前向きに考えるために

人口と日本経済—長寿、イノベーション、経済成長
推薦:
佐藤剛
恐らく止めることはできない日本の人口減少。筆者は、このまま減少が続くと労働力不足により、現在と同じレベルでの経済生活が維持できなくなると言います。では、そのような状況を回避するために何が必要なのでしょうか――副題に答えがあります。人口減少社会というネガティブなテーマに前向きな方向性を示してくれる1冊です。

これからの時代を生きる若い人たちへ

これからインターネットに起こる『不可避な12の出来事』
推薦:
嶋田毅
ベストセラー『<インターネット>の次に来るもの』のエッセンスをビジュアル化して示した1冊です。おそらく数十分もあれば目を通せるでしょう。しかし、その説く内容は含蓄に富みます。言うまでもなく、これからの時代は過去の経験が当てにならない部分が大きく、むしろ、デジタルネイティブ世代以前の考え方が邪魔になることも多いでしょう。10年先、20年先の世界を見据えたうえで、どうすればそこでバリューを出せるか、あるいは勝ち残れるか、そのヒントにしていただければと思います。

変化球的な本から多様な働き方、風土づくりを考えてみる

その島のひとたちは、ひとの話をきかない
推薦:
西口敦
不思議なタイトルの本です。ビジネスの本ではありません。でも、「ああ、人間ってそういう生き物だよね」というインサイトに溢れています。精神科医である著者が、「人はどんなときに自殺するのか?しないのか?」という疑問に答えるため、自殺が極端に少ない地域を巡ります。そこにはいくつもの逆説的で非常識な発見がありました。「みな自分の考えを持っている。人に同調しない。だからこそ他人の考えを尊重する」「『どうしてほしい?』なんて聞かない。困ってる人を見たらとりあえず助ける」「問題を防止しようとせず、問題が起こることを前提にしている。『人生は何かあるもんだ』」等々。組織の風土改革やダイバーシティ推進、ナレッジマネジメントなどにも示唆が満載、もちろんB2Cのサービス設計にもヒントがあります。

ほんの小さな工夫が大きな効果を生む

影響力の武器 戦略編
推薦:
竹内秀太郎
人間の無意識反応を解き明かす『影響力の武器』シリーズの最新刊がこの「戦略編」です。早速手にとってみると目から鱗のTipsが満載。前作までと同様に社会心理学や行動科学での実証研究の裏付けがあるので納得感大です。今回のテーマは「スモール・ビッグ」。他者に影響を与え、期待する行動をとってもらおうとする際に役に立つ「大きな効果をもたらす小さな工夫」が50以上掲載されています。たとえば、目標達成意欲を高めるためのちょっとした工夫とか、取引先との交渉をスムーズに進めるためにメールでのひと工夫とか。ネットのレビューの反応がよくなる工夫も載っていたので、このコメントにも活かしてみました。さてどんな工夫かは読んでのお楽しみ。

人工知能の前に、自分の行動を支配する「脳」を理解する

あなたの知らない脳──意識は傍観者である
推薦:
溜田信
昨今、「人工知能」が話題になっていますが、どうせなら「人間の頭脳」の理解から深めてみてはいかがでしょうか。「私たちが『考える』とはどういうことなのか?」「そもそもその考える主体である『私たち』とは何か?」――そんな根本的な問いを考えさせてくれる本です。ビジネスへの応用というより、人間への理解を深くするための1冊としておすすめします。

“血が通った”ファイナンスの世界に触れてみる

ファイナンスの哲学
推薦者:
星野優
「ファイナンスの様々な理論や公式は一通り勉強したしそれなりに理解できたけど、今ひとつ日々の生活や実務での利益実感がない」と感じている方におすすめの本です。現代ファイナンス理論は構造化された極めて美しい理論体系ですが、ともするとその学問領域に閉じた世界と解釈されかねません。本書は、ファイナンス理論をシンプルに整理した上で、それを生んだ背景としての資本主義、ヨーロッパ中世封建社会や日本の身分制度、さらには人間心理などに踏み込み、ファイナンス理論をその文脈や歴史と紐付けようと試みた秀逸なものです。21世紀に生きる我々がファイナンスを習得する意義を確認するためにも、ファイナンスの「奥行き」を感じてみませんか。

数字を使った仮説が苦手な方へ

数学×思考=ざっくりと いかにして問題をとくか
推薦: 
岡重文
星の数を求めてみようというフェルミ推定に始まり、1mの幅の廊下の角を通らせることのできる最大のソファーはどんな形かという有名なソファー問題、そして、予測をしてみる、仮説を立てる、一般化するなどの思考の技術、さらには、背後にある理論、最小二乗法、ベイズ確率などからビッグデータなどの今日的なテーマまでが、分かりやすく解説されています。数字を使って、ざっくり考えるとはどういうことか、タイトル通りの示唆が得られる一冊です。

ポケモンGOのヒットは必然だった!?  現代人に息づく野生の思考

ポケモンの神話学 新版ポケットの中の野生
推薦: 
松林博文
「現代人がなぜポケモンにはまるのか」を人類学、社会学の視点から読み解いた本です。1962年、『野生の思考』の中でフランスの人類学者レヴィ=ストロースは、様々な未開部族に残る民族の論理を読み解きました。中沢新一はポケモンにはまる現代人の中に、その野生の思考を再び見出したのです。例えば、虫取りや植物採集に熱中する子供達は本能的に「森の神」の存在をおぼろげながら感じており、それらの収穫物を仲間達と「交換」する行為の中には「贈与の霊」が息づいていると著者は言います。そんな感覚を久しく味わっていない方、たまには自然の中に出かけ、都会の生活の中で見失いかけている「森の神」を感じてみてはいかがでしょう。「心の秘密」が隠された大切な場所を再び見つけ出すことができるかもしれません。

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