年末年始に読んでおきたいビジネス本5選 

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2016年を成長の年とするために。じっくり時間をかけられる年末年始にぜひ読んでおきたい本を、グロービス経営大学院の教員が厳選してご紹介します。

先見性は養うことができる―メタップス社長のベストセラー

未来に先回りする思考法(佐藤航陽著/ディスカバートゥエンティワン)

■推薦者:荒木博行(グロービス経営大学院 教員)
■推薦コメント:
この1年、おそらく400冊近い本を読んだと思いますが、その中で一番刺激を受けた本だったかもしれません。少なくとも、Kindleで読んだ中で、一番アンダーラインを引いたのは間違いなくこの本でした。著者は、未来を読み解くカギは、「パターン認識にある」と言います。つまり、過去に起きた事象について、抽象度を高めてパターンを見出し、その法則を現在に当てはめることで先を占うわけです。そして、私自身が感銘を受けたのは、まさにこの本の中で実演される「パターン認識」のサンプルの数々。著者が持つ世界観や歴史観に圧倒されるとともに、その本質を見抜く力には羨ましさを覚えます。これから先の未来を自分の力で描きたい人には必読でしょう。

アカウンティングが苦手な人こそ読んでほしい

IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウ(冨山和彦、経営共創基盤著/PHP研究所)

■推薦者:伊藤聡(グロービス経営大学院 教員)
■推薦コメント:
財務諸表に現れる数字は無機質な物と思っていませんか?実は、財務諸表に現れる数字は企業が様々なビジネス活動を行った結果を数字に表したものであり、決して無機質な物では無く、逆に経営の意思や会社のアクションを映し出した非常に人間味があふれたものなのです。本書では単なる数字の分析にとどまらず、ビジネス活動がどの様に数字に反映されるのか、そしてその数字をどの様にビジネスで使っていったら良いのかを分かりやすく解説しています。アカウンティングに苦手意識を持たれていたり、アカウンティングってつまらないなと思われている方にぜひご一読頂きたい名著です。

イギリスで話題のビジネス本から、不確実な時代の思考法を学ぶ

「無知」の技法 Not Knowing(スティーブン デスーザ、ダイアナ レナー著/日本実業出版社)

■推薦者:嶋田毅(グロービス経営大学院 教員)
■推薦コメント:
本書は、イギリスでマネジメントブック金賞に輝いた書籍の翻訳版。近年、世の中はますます複雑さや予測不能度を増しています。そうした時代に、過去の知識=「Knowing」のみに頼っていては問題解決を図ることができないし、それを行おうとすることは危険ですらあります。必要なのは逆転の発想です。知らないこと=「Not Knowing」がどんどん増えていくことは止めようがない。ポイントは、それを恥ずかしいことだとは思わずに、いかに活用するかということです。人間には、知らなかったからこそできることもあれば、知らないからこそ徹底的に考え、他人とは別の結論に至ることもあるでしょう。こうした時代だからこそ、「未知」を受け容れ、それをエンジョイしながら活用すべきという示唆は多くの人にとってヒントとなるでしょう。

日本発「学習重視の経営戦略」を学ぶ

経営戦略の論理 第4版(伊丹敬之著/日本経済新聞出版社)


■推薦者:金子浩明(グロービス経営大学院 教員)
■推薦コメント:
本書の特徴は、アメリカ発の経営戦略書に比べ、「見えざる資産(情報的経営資源)」とその蓄積のプロセスを重視している点にあります。米国に比べて天然資源に乏しく、第二次大戦で壊滅的な打撃を受けた戦後の日本では、「見えざる資産」である知恵やノウハウ、チームワークに頼るしかなかったのでしょう。こうして、アメリカ型とは異なる戦略論が生まれました。著者である伊丹敬之の戦略論は、野中郁次郎らの知識創造理論と共に「学習重視の戦略論」と位置付けられ、80年代後半の「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われた時代の波にも乗り、欧米企業の戦略にも影響を与えました。その後、日本経済は長期低落傾向に陥ります。そこで、日本型ではなくアメリカ型の戦略論が持て囃されました。しかし、伊丹の戦略論は今こそ必要だと思います。日本のような成熟した社会で「新たな需要」を掘り起こすには、企業は「差異性」を作り続けねばなりません。そのためには、カネで買える資源(設備や建物、土地、知財など)よりも、カネで買えない資源、つまり学習を通じて蓄積した企業独自の「見えざる資産」がいっそう重要になるからです。この機会に、日本発の戦略論の深さを味わってみてはいかがでしょう。
 

話題の「人工知能」について、手軽に一通りの知識が身に付く本

人工知能は人間を超えるか(松尾豊著/KADOKAWA・中経出版)

推薦者:加藤剛広(グロービス経営大学院 教員)
推薦コメント: 
著者は、AI(人工知能)研究の第一人者である松尾豊氏。AI技術の変遷から社会へ及ぼす影響まで、広範囲にわたる話を専門家でなくとも理解できるような平易な表現でまとめた本です。ディープラーニングの登場により、俄かにAIブームとなっている現在。ともすると何でもAIに代替され、人のやることが無くなるといった極論も出ています。しかし、この本では冷静にAIができることとできないこと、 人でしか価値提供できないことに触れ、この新しい技術が社会へ与える影響を考察している点が素晴らしい。AIに興味を持たれた方が最初に手にする本として、おすすめです。

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