セミナー司会で魅力的な声を出すための4つの方法 

オペラ歌手が声の悩みを解決!
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■相談者:金田さん(張りのある高い声の持ち主)
■お悩み:採用セミナーで司会をする時(定員40名程度の部屋、マイクなし)に、声がキンキンしてしまう、淡々と話してしまう

金田さんは、人事部に所属して毎月数多くの採用セミナーを開催、司会進行役を務めています。その際に声が高くキンキンしてしまうこと、淡々と話してしまうことから、参加者に伝えたいことを十分伝えきれていないのではないかと心配していました。

そこで金田さんに普段通り司会をしてもらったところ、キンキンするのは「話すスピードが速くなった時」と「アクセントをつけた時」、淡々としていると感じるのは「使っている声の音域が狭い」ことが原因だとわかりました。実は、キンキンしてしまうと感じる方の多くは、(女性の場合は特に)金田さんと同じように息の流れが滞りがちになり、その代わりに喉に力を入れて声にしている場合が多いのです。
具体的な対処方法をお伝えします。

1.息を流して話す


声は肺から送られた息によって声帯が振動することで生まれるので、息の流れを止めずに話すことが大切です。日本語を話すとき、多くの人は語尾を飲んでしまいがちです。息を流し続けていれば声は外に飛んでいくので、それだけでも聞き取りやすくなります。息の流れをコントロールするためには、腹式呼吸が効果的です。

まず正しい姿勢をとってみましょう。胸を開いて、左右の肩と丹田(へそから指三本下がその人の丹田と言われています)を結ぶ逆三角形に糸を張ったとして、それが弛まないようにイメージして立ってください。骨盤の上に胸郭が乗り、肩の上に頭を乗せるようなイメージです。これで息を送り出す元と声帯(喉仏の近くにあります)と声が響く場所が一本の線でつながりました。

次に腹式呼吸をやってみましょう。下腹を凹ますように丹田から息を吐ききったら5秒間息を止めて、その後一気にお腹の緊張を緩めてストンと息を入れましょう。この時にお腹がぽこんと膨らめばOKです。息を吐くときにSの子音をつけると息の流れを意識しやすいですよ。これに慣れたら意識的に横隔膜を下げて(みぞおちの少し下を外側に膨らませた状態で)先程と同様にSの子音をつけて丹田から息を吐いてみましょう。
 

2.母音を充実させる+子音で息を止めない

腹式呼吸を使って声を出していきます。丹田から息を吐いた時の体を使って、出しやすい声で「アー」とロングトーンを出してみましょう。この時に喉でアタックをつけるのではなく、横隔膜を下げた状態を保ちつつお腹からの息の流れに乗せて声を出すことが大切です。

次にご自身の名前を言ってみましょう。息の流れに乗せて言えた「アー」を喉で止めないように「K-a-N-e-D-a」と母音と子音それぞれに時間をかけるつもりで。母音にも子音にも発音するための時間があると考えれば早口では話せなくなるはずです。強調したいところで声を張るのではなく、強調したいときは「母音を充実させる」と考えてみてください。抑揚をつけた話し方を目指すためにも、まずは子音の母音も息の流れを阻害しないように処理することで一旦声の凹みをなくすことが大切です。

3.音域を広げる



淡々としたしゃべりを改善するには話している時の声の音域を広げることが有効です。まずはご自身の一番低い声を出しましょう。そして喉や胸に力が入らないように気をつけながら犬の遠吠えをしてみましょう「ヮオーーーー」。低いところ(「ワ」)から一気に高いところ(「オー」)に向かって声を出します。音域を広げるためには声帯が柔軟に伸び縮みすることが必要です。日頃狭い音域しか使っていないとこの伸び縮みがしにくくなってしまいますから、声帯をストレッチさせて幅広い音域が出せることを声帯に覚えてもらう必要があります。
 

4.表情と声を明るくする


まずは頬笑みをたたえてみましょう。この時に鼻筋の横の筋肉が動いているのですが、口先で笑みを作るというよりはこの筋肉を横に引っ張り上げるようにすると表情も声のトーンも明るくなります。

金田さんの場合は、息を流しながら話すことを中心に声帯のストレッチと並行して行うことで、アクセントや抑揚を強さで処理することが減りました。1時間のボイストレーニングが終了する頃には、硬さもとれてスムーズな発声になりました。普段の会話でもこれらに気をつけていくことで、無駄な力を使わずに喉への負担が少ない状態で話すことができるようになりますよ。

本日の処方箋

1. 丹田から息を流しましょう
・Sの子音をつけて均等に息を流すと、声の凹凸がなくなります
・子音で息を止めないことで、発語が明瞭になります

2.強さを「充実」に変換しましょう
・アクセントや抑揚は強さでなく「充実」させると、声に落ち着きがでてきます
・子音にも母音にも「時間」があると考えると、早口が改善できます

3. 淡々としてしまうなら、声帯をストレッチさせて音域を広げましょう
できるだけ低い音から「ヮオーーーー」と犬の遠吠えをすることで、普段使わない音域が出せるということを声帯が覚えてくれます。結果、話す時も幅広い音域を使えるようになります

4. 聞き手の興味を引くために、声と表情を明るくしましょう
小鼻の横の筋肉を横に使うと、頬笑みをたたえたような表情になり、声も明るくなります


皆さんの声が一層、魅力的になりますように!

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