マーケティング・マネジメント: 考える順番が大切 

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このシリーズは、グロービス経営大学院で教科書や副読本として使われている書籍から、重要パートを厳選して、抜粋掲載していく、ワンポイント学びコーナーです。

今回は、『グロービスMBAマネジメント・ブック』より「マーケティング」の章から「マーケティング・マネジメント」をピックアップしました。考える順番を正しく理解すれば百人力です。特に、定石フレームワークである「4P」(Product、Place、Price、Promotion)から考えると往々にして失敗してしまいます。まずは誰をターゲットに、どのような独自の価値を提供するのかしっかり考えることが重要です。

マーケティング・マネジメント

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【POINT】
マーケティング戦略の構築は、環境分析を通じたマーケティング機会の発見、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング、マーケティング・ミックスという一連の流れを経る。有効なマーケティング活動を行うにはこのプロセスを理解し、それを効果的に進めるための組織運営が必要である。

◆マーケティング・プロセス
マーケティングの観点からビジネスを構築していくためのプロセスは、以下の6つのステップに大別される。

このプロセスは必ずしも一方向的な流れではなく、行きつ戻りつすることもある。また実際には、制約条件などによりどれか動か世ない要素があるため、さかのぼって整合性をとることも多い。

(1)マーケティング環境分析と市場機会の発見:マーケティング環境を分析することにより、市場の機会と脅威、自社の強みと弱みを見極め、自社にとってのマーケティング機会を発見する。
(2)セグメンテーション(市場細分化):環境分析の結果を踏まえて、不特定多数の人々を、同じニーズを持つ固まり(セグメント)に分ける。
(3)ターゲティング(標的市場の選定):市場を構成するさまざまなセグメントの中から、自社が事業を展開するのに最もふさわしいセグメントを選び出す。
(4)ポジショニング:競合製品に対して、自社製品をどのように差別化するかを決定する。いわば、顧客の頭の中に自社製品を特別の価値を有するものとして位置づけられるようにするための活動である。
(5)マーケティング・ミックス(4P):ターゲットとするセグメントに対して働きかけるための具体的なマーケティング施策の総称である。4Pとは、Product (製品)、Price (価格)、Place(流通)、Promotion(コミュニケーション)の頭文字を取ったもので、これらの最良の組み合わせ(ミックス)を考えていく。このときに重要なのは、4P間で整合性がとれていることだ。
(6)マーケティング施策の実行と評価:施策を実行した後には、必ずその結果を評価し、うまくいっていない部分については原因を探り、戦略の見直しを行う。

◆マーケティング組織
マーケティング・プロセスを円滑に進めるには。マーケティング活動を効率的かつ効果的に運用できるような体制を整えなくてはならない。マーケティング活動を実際に展開するのは従業員だ。彼らの成果を最大化するためには、組織構造や職務設計、人事システム、人員配置などにも気を配ることが大切だ。

マーケティング戦略上、組織構造の組み替えが必要になる場合がある。たとえば、あるメーカーが家電製品事業部と情報機器事業部(パソコンなど)を抱えていたとする。今後、パソコンの普及に伴って、家電と情報機器が融合した情報家電という新しいくくりが誕生すれば、従来の組織構造を見直したり、再構築したりしなくてはならない。

また、マーケティング担当者の業績を正確に測定し、その分の見返り(ボーナス、昇進、表彰など)が受けられるような評価・報奨の仕組みを用意しなければ、マーケティング活動をよりよいものにしようとするインセンティブは生じない。

計画設定や予算管理の徹底も必要だ。マーケティング計画や予算設定は企業全体に影響を及ぼし、他機能(部門)の活動についても方向性を示す役割を担っている。現状と計画値との乖離をモニターし、的確に軌道修正できるように定量的に成果を測定するといったことも、計画策定では考えなくてはならない。

さらに情報システムの構築や活用も重要だ。マーケティング計画の策定、実行、評価には、市場環境や競合動向、販売状況などの情報が欠かせない。有効な情報を迅速かつ確実に収集し、的確に活用する能力の有無が競争上の命運を分ける。

マーケティング戦略立案の流れ

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次回は、マーケティングのパートから「顧客維持型マーケティング」を紹介します。

ダイヤモンド社のご厚意により、厳選した項目を抜粋・転載しています)

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