バカ売れ!大人気ガム「Fit's」の販促戦略に学ぶ 

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5月12日バカ売れ!大人気ガム「Fit's」の販促戦略に学ぶ

バカ売れで販売一時中止だという。ロッテのガム「Fit's(フィッツ)」のミックスベリー味。売れすぎて供給の追いつかないガムなど聞いたことがない……。このガム、CMを中心とした販売促進戦略が絶妙なのだ。

「噛むンとフニャンフニャンフニャンニャニャンフニャン」。つけていたテレビから流れてくる軽快なメロディーに思わず画面を見ると、佐々木希がフニャフニャとダンスを踊っている。

か、カワイイ・・・おーっと待った。いい歳をして21歳のファッション誌モデルに鼻の下を伸ばしているワケではない。そのダンスがカワイイのだ。ダンスだってば!人気俳優・佐藤健も別バージョンでフニャンフニャン踊っている。

ダンスの振り付けはパパイヤ鈴木だそうだ。言われてみれば、そんな動き。さすがだ。曲も何とも耳に残る。歌うは「たむらぱん」。作詞・作曲・編曲からアルバムジャケットのイラストまで一人でこなすスーパーなアーティストが、自らの楽曲の中でも一番かと思われるようなハイテンション&ハイトーンで楽しい歌声を届ける。インパクトの強いCMだ。

さらに同製品のWebサイトでは、YouTubeとタッグを組み、フニャンフニャンダンスを踊って投稿、再生回数を競うコンテストまで開かれているのだ。CMの再生回数は250万回以上、投稿作品でさえ、軽く10万回越えを記録している作品もある。恐るべし。女子高生、親子、小学生、プロのダンサー、様々なひと、グループが趣向をこらした踊りを披露している。ここでは上位の作品をひとつだけ紹介しておこう。

Youtubeを使った販促については、以前トヨタ「iQ」のキャンペーンを記事の中で紹介した。しかし今回はトヨタの成功をはるかに上回っている。アテンション、バッチリだ。だが、Fit’sの絶妙な戦略はフニャンの話題性だけではない。

■フニャンダンスの先にあるもの……

新発売は3月下旬であったが、しばらくは交通広告もかなり積極展開していた。そこでも「噛むとフニャン」のコピーと、ダンスのポーズを取る佐々木希と佐藤健のビジュアルがある。

目を引くのは「HOWTOCHEW"Fit's"!!!」と題して「Pick!Get!!Pull!!!」と、独特のパッケージから取り出して口に運ぶやり方が、3段階に分けて説明しているイラストだ。

わざわざ図解するほどのことか〜?とも思うが、なかなか工夫しているなぁと感心する。昨今のガムは「ガムの新スタイル」と大きく出たグリコのPOs-Ca(ポスカ)のように、口への運びやすさをアピールする傾向があるようなのだ。確かにコモデティー品としては、パッケージは有力な勝負のしどころだ。

などと考えながら、さらに関心が高まり、一度試してみたいなぁと、購入欲求がわく。

この手のパッケージグッズは、「いつか機会があれば購入を!」などといったレベルで消費者の記憶に深く刻み込まれることはあまりない。ゆえに、短期記憶が消えないうちに、購買行動に踏み切らせるのがポイントである。

その意味からすると、交通広告から、駅のコンビニの商品陳列までの導線設計が絶妙だ。JRの駅コンビニ、「ニューデイズ」ではレジ横のスペースをうまく確保していた。

交通広告を見る。乗換駅で、飲料を購入しようとコンビニに立ち寄る。支払いの際にレジに並ぶと、「あら?これは、噛むとフニャンじゃないの?」。バッチリ、購入のアクションまで引きずり込まれた。

広告は楽しかったり、カワイかったりすればいいモノではない。また、商品がアピールできればいいというものでもない。しっかり「購入」というゴールまでの設計がなされていることが望まれる。

「噛むとフニャン」の戦略にしっかりはまった筆者であった。

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