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【日経コラム】健康のために「変化に適応する体」をつくる

投稿日:2017/03/01更新日:2019/04/09

「健康の秘訣は何ですか?」。最近よく聞かれる質問だ。

僕は経営大学院とベンチャーキャピタルを経営し、プロバスケットボールチームを支援している。一般社団法人G1の代表として日本版ダボス会議を主催、一般財団法人KIBOWの代表として東北の復興支援にも取り組んでいる。出身地の水戸では、市街地活性化プロジェクトを立ち上げた。家では子供5人の父親だ。だからなのか、このバイタリティーの源泉が何なのかとよく聞かれる。

僕は、何をするにも無数の本を読んで、その分野に関して理論武装することにしている。当然、健康についても30冊以上読んだ。

一番しっくりきたのは「健康とは、体の中にある様々な循環――血液系、食道系、呼吸器系、免疫系、神経系など――が滞りなく正常に流れ、ダイナミック(動的)な平衡状態を保っていることだ」という考えだ。

この考え方に従えば、健康を維持するには、疲れや季節の変化、ウイルスや菌の侵入などで瞬間的に平衡状態が崩れても、新陳代謝を促し、ウイルスを撃破して、再び平衡を取り戻す「変化に適応する体」づくりが重要となる。

変化に適応するため、体の中のすべての流れを健全にすることを意識している。血液系の場合は、血管の硬直性を減らし、血液をサラサラにする必要がある。そこで食べ物に気をつけて、納豆などの植物系たんぱく質や野菜を多く取り、脂質や糖分を減らすことを意識してきた。

食道系の流れを良くするために、暴飲暴食を控えて、朝ごはん抜きの1日2食の生活を10年以上も続けている。これで10キログラムもダイエットできたから一石二鳥だ。呼吸器系を健全にするため、適宜呼吸法も採り入れている。

免疫系を活用して、自らの自然治癒力を高めたいから、できるだけ薬は飲まないようにしている。風邪薬はもちろんのこと、解熱剤も飲んだことがない。極端な例だが、手術後に麻酔が切れた後も鎮痛剤を飲まないようにしている。高熱はウイルス撃退のため、痛みは安静を保ち修復を早めるためというように、それぞれ理由があると思っているからだ。

肌に関しても気をつけている。リーダーは多くの人に見られる立場だからだ。肌の敵は汚れ、紫外線、乾燥の3つだと学んだ。洗顔で汚れを落とし、日焼け止めで紫外線を遮断し、乾燥を防ぐために洗顔後に化粧水を付けている。

体の中の循環を良くするために、運動を習慣化している。僕は朝起きた時の腹筋100回、ストレッチ、スクワット10回が日課だ。必ず週3日は1000メートルを泳ぐ。夏は8回山登りし、冬は15日間スノーボードを滑走するのが目標だ。足腰の鍛錬のため、オフィスがあるビルの9階まで毎日階段を上る。上半身と下半身をバランスよく動かすようにしている。

もっとも年齢にはあらがえない部分もある。50歳を過ぎて感じるのは、体力が落ちるのが早くなったということだ。水泳では練習を少し休むと、タイムがすぐ落ちる。泳ぎのスピードを取り戻すのにとても苦労するようになった。

「週3回も泳いですごいですね」と言われるが、「休むと元に戻れなくなるのではないか」という強迫観念におされて頑張っている気がする。逆に言えば、続けている限りは体力が続き、健康を維持できる自信はある。だからこそマイペースで楽しみながら継続しているのだ。

スノボは80歳まで楽しめたら本当に最高だと思う。雪山のおいしい空気を吸い、冬のキラキラと光る太陽のもと、真っ白のゲレンデを滑走する。その未来の楽しみのために、今も日々楽しみながら健康を維持しているのだと思う。

僕の健康の秘訣は「自分なりの健康理論を確立し、自分にあった運動を習慣化すること。そして、それらを楽しむこと」だと言えよう。

※この記事は日経産業新聞で2017年2月24日に掲載されたものです。
日本経済新聞社の許諾の元、転載しています。

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