「会計・財務」というと、とっつきにくいと感じている方が多いようです。しかし、企業経営や事業運営にあたっては、ヒト・モノ・カネすべてを動員する必要があります。会計は、戦略を(予測財務諸表を通じて)可視化し、さらに財務は、その戦略を実行したら本当に企業価値は上がるのかを数字で検証するための貴重なツールです。「数字なき物語も、物語りなき数字も意味はない」(キヤノン会長・御手洗冨士夫氏の言葉より)。ぜひ、「会計・財務」の書籍に慣れ親しんでください。
カリスマ経営者が考え抜いた会計の本質とは?
稲盛和夫の実学 経営と会計(日本経済新聞社)
JALを再生させた稲盛氏による会計の原則をしっかりと押さえた会計論。長年の企業経営の現場で真摯に悩み抜いた結論である「会計がわからなければ真の経営者にはなれない」との思想のもとに、会計とは経営のシステムそのものであり「人に過ちを起こさせない仕組み」を作ることであると説いています。初学者にもわかりやすいでしょう。
ファイナンスは取っつきにくいと感じている方へ
知的幸福の技術 自由な人生のための40の物語(幻冬舎)
ファイナンス理論ではハイレバレッジの危険な投資であるにもかかわらず、人はなぜ多額の住宅ローンを借りて住宅を購入するのか――。一般的に正しいと信じられている事をファイナンス的な思考で否定しながらも、如何に充実した人生を送るか、人生を再設計する方法を伝授。ファイナンスを堅苦しくなく、面白いものと実感できます。
ビジネスパーソンの嗜みとして経済学の基本を知る
入門経済学(日本評論社)
数式をなるべく使わずに経済学の基礎理論をわかりやすくまとめた入門書。ミクロ、マクロ経済学の概要を網羅しており、ビジネスマンとして必要な経済学の素養を身につけるには最適。経済学は定量系科目全ての基礎となる学問であり、経済学はまだという方は今のうちに一冊読んで概要を理解しておいてはいかがでしょう。
ニュースを元に経済学的な原理・原則を解明
経営戦略の経営学(日本評論社)
経営戦略がどのようなメカニズムを通して利益を生むのか、新聞や雑誌記事に基づく簡単な事例を紹介しながら、その背景にある経済学的な原理・原則を解明していきます。経済学の基礎知識が必要ですが、MBAで学ぶ各領域の科目は、実は裏でお互いにつながって一つの 大きな経営システムを構成していることを実感させてくれる書籍です。
MBAホルダーと対峙するにはその必読書を読むべし
ファイナンシャル・マネジメント 改訂3版 企業財務の理論と実践(ダイヤモンド社)
原著は著名MBAプログラムの定番的な教科書。戦略を財務諸表で可視化し、指標分析やファイナンス分析によってその妥当性を定量評価する一連のプロセスを解説しています。財務経験のないビジネスパーソンでも理解できるように書かれた入門書でありながら、実務上の留意点を意識した記述となっており、上級者にとっても学びの多い一冊。