あすか会議2016
第6部分科会「世界で活躍するリーダーになるには」
通信技術の革新や運輸コストの低下によって、世界のボーダーレス化が加速化し、海外に在住する日本人は過去最高となる131万人超を記録した。時間や距離の制約を超えたグローバルコラボレーションが進み、世界のトップティアが新たな時代に向けて覇権を競う中、世界で活躍するリーダーとなるために何をするべきか。アカデミー・国際交渉・コンサルティング・コングロマリット――世界を舞台に活躍するキーパーソンたちが語る。(肩書きは2016年7月3日登壇当時のもの)。
<動画冒頭をテキストでご紹介>
安渕氏: 今日はですね、国際交渉プロフェッショナルの島田さん、シンガポールから世界を見ている、シンガポール大学でエグゼクティブプログラムをやっている田村さん、戦略コミュニケーションのプロの田中さんに来ていただきました。「世界で活躍するリーダーになるには」というテーマです。
私自身はグローバル企業で10年近くマネジメントの仕事をやってきたということで、この4人なのであんまりファシリテーションという感じではなく、やや異種格闘技的にどんどん喋っていこうと思います。
このセッションでは、「グローバルとは?」とか「リーダーとは?」みたいな話ではなくて、なるべく具体的に、それぞれの豊富な経験から色んな話をしてもらおうと思っています。一つの切り口としては、クライシスであるとか危機意識であるとか、そういったものの時にリーダーシップって先鋭的に出てくると私は思っています。
皆さんが経験した難しい局面の中から参考になる事例を順番に話していただこうと思っています。まず島田さんからお願い出来ますでしょうか。
島田氏: 国際ネゴシエーターの島田久仁彦です。普段はですね、紛争調停の仕事をさせていただいておりまして、よく戦地に飛んで、「まあまあちょっと座って話でもしようや」みたいなことをやっております。
ただですね、昨日バングラデシュで大変な悲劇が起こりまして、あれをクライシスと呼ぶのかテロリストのアタックと呼ぶのか色々と解釈はあるのですが、クライシスの場合、例えばスリランカの紛争調停というのを私自身やりまして、スリランカで何かしらの形で残っておりますし、コソボ、イラク、アフガニスタン等色々なところの調停をやっておりますが、ほとんどの場合、ある程度想定ができるんです。こういったことが起きたら嫌だな、こういうことが嫌だなということがだいたいありますので、それをひとつひとつ潰していけるように前もって準備はしていきますが、昨日のようなケースは、現地にJICAで技術者の専門家として行かれた方がレストランでご飯を食べていて、ドカンといったというほんとに卑劣な事件だったわけです。
あの場合もしひとつ、何かしら考えることができるなら「俺は日本人だ、撃たないでくれ」というのは自ら撃ってくれと言っているようなものですので、一番いいのは目立たないことです。(この続きは動画でご覧ください)