あすか会議2016
第5部分科会「歴史を変えたリーダーシップ」
世界史で最も優れたリーダーとは誰か。なぜ彼らは偉業を成し遂げ、新たな時代を切り拓き、数百年続く王朝や事業をつくり上げることができたのか。「世界史の10人」を刊行したライフネット生命 出口会長を迎え、歴史を変革した偉人たちのリーダーシップについて、コルク佐渡島庸平氏が迫る。(肩書きは2016年7月2日登壇当時のもの)。
<動画冒頭をテキストでご紹介>
佐渡島氏: 僕は元々編集者で、プレイヤーとして活躍していたのですが、4年くらい前に起業しました。
起業したばかりの頃は、プレイヤー 兼 経営者という形でやっていたのですが、最近は、自分がリーダーになっていかないと会社が大きくならないということを考えていて、そんなタイミングで、この「歴史を変えたリーダーシップ」というタイトルでモデレーターの依頼がきました。
僕自身が普段、本を作る時に著者にインタビューをしているような形で、出口さんにインタビューしていきたいと思っています。よろしくお願いします。
出口氏: よろしくお願いします。
佐渡島氏: はじめから大きめの質問をしたいと思っているのですが、出口さんは、リーダーとはどのような存在だと思ってライフネット生命を経営されていますか。
出口氏: 一言で言えば、猿山のボス猿だと思うんですが、どんな群れでも、ボスは普段は大したことはしていないんです。でも、あたりに餌がなくなった時に、北へ行こうか南へ行こうか、方向を決めるのがやっぱりボスなんです。普段、生きている時はいなくてもそんなに困らないんですが、何か起こった時に「誰も分からないこと」を決めるのがリーダーだと思います。
佐渡島氏: ライフネット生命の中で、分からないことを決めた、大きな決断だったなという出来事にはどんなことがありますか。
出口氏: いっぱいあるのですが、たとえば開業の時の話です。ライフネット生命は、日本の若い世代は貧しいから、保険料を半分にして安心して赤ちゃんを産んでもらおうと作った会社なんです。
保険料を半分にしようと思ったら、インターネットを使うしかないと。でも、インターネットを使えない人もいるから、紙の申し込みはやらなくても良いのだろうかという話になりますよね。結果的には、(紙は)捨てたんですが、40人ちょっとの会社ではそんなにたくさんのことはできないから、大した決断ではないのですが、どっちが得かは誰にも分からないんです。(この続きは動画でご覧ください)