可能性を信じ、もっと面白いマクドナルドを作る!――ポケモンGOとのコラボ仕掛け人、日本マクドナルド 唐澤俊輔氏 

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7月22日(金)に日本でも始まった「ポケモンGO」。日本マクドナルドは、日本全国の約2900店舗を「ジム」あるいは「ポケストップ」とする単独ローンチパートナーとなるという思い切った手を打った。そのプロジェクトの仕掛け人、日本マクドナルドの唐澤俊輔氏は、グロービス経営大学院卒のMBA(経営学修士)取得者(2013期)として活躍中。2016年に入ってからの日本マクドナルドのマーケティング施策について聞いた。(聞き手は、水野博泰=GLOBIS知見録「読む」編集長)

【ゲスト紹介】
唐澤俊輔(からさわ・しゅんすけ)氏
日本マクドナルド株式会社 マーケティング本部ナショナルマーケティング部 部長

慶應義塾大学法学部卒業。グロービス経営大学院経営学修士(MBA)。大学卒業後、日本マクドナルド株式会社に入社。マーケティング本部にて、新商品の全国ローンチキャンペーン等のマーケティング活動に従事。28歳のとき史上最年少で部長に抜擢、マーケティング本部において、店頭マーチャンダイジング及びブランドマネジメントの責任者を務めた後、メニューマネジメント部の部長として商品ポートフォリオのマネジメントや商品戦略策定に責任を持つ。2015年より社長室長。2016年からは、ナショナルマーケティング部長として、マーケティング戦略の策定から新商品のプロモーション活動の実行までに責任を持つ。また、有志による組織風土改革プロジェクトを社内で立ち上げ、チェンジエージェントとして組織内部からの変革を推進。グロービス経営大学院在学中に、「グロービス変革クラブ」を設立。中・大企業の変革を志す人材を集め、変革の実践を支援している。共著に『これからのマネジャーの教科書』(東洋経済新報社)がある。

2015年秋、お客様の声に勇気をもらう

知見録: 「ポケモンGO」とのコラボレーションは、とても注目されました。最近、「マックの裏メニュー」や「45周年記念バーガー」など、日本マクドナルド関連の話題が多いですね。

唐澤: はい、主だったものを新しいところから遡って行くと、8月にリオ五輪向けの「必勝バーガー」、7月に「ポケモンGO」との単独ローンチパートナーシップの締結、45周年記念バーガー、6月には「マックの裏メニュー」、5月に「クラブハウスバーガー」、4月に「グランドビッグマック」、2月に「名前募集バーガー」、1月には「マックチョコポテト」などを発表しました。4月からは、「バーガー・ラブ」という新コンセプトのもと、継続的な消費者コミュニケーションもスタートしました。マクドナルドのハンバーガーに対するおいしさと品質へのこだわりを、開発者の想いや、ハンバーガーを愛する消費者代表の方々の声も含めて、お客様にしっかりと伝達していこうというのが狙いです。

知見録: 2016年に入ってから、楽しい企画、意外な企画が連打されているように感じます。何が変わったのでしょうか。

唐澤: 2015年は、我々の食の安心・安全に対し厳しい報道が続き、業績的にも非常に厳しい1年でした。マクドナルドは、品質というものに対して真摯に向き合い、マクドナルドブランドを再び輝かせるために、「お客様を第一に」ということを徹底しました。すべてをお客様中心に、お客様優先でいこうということを、全社を挙げて真剣に取り組みました。

変化の兆しが見えたのは2015年の秋でした。お客様の声を伺う中で、「真面目だけのマクドナルドって、私たちの好きなマクドナルドじゃない」というような声が聞かれ始めたのです。「マックって、もっと楽しくてワクワクして、新しいことに挑戦するブランドだったはずでしょ?」と。私たちは失ってしまった信頼については真剣に反省し、再発防止策を打ち、お客様にご理解をいただこうと懸命に取り組んでいたのですが、いつの間にかお客様にとって、暗くて、つまらないマクドナルドになっていたのかもしれません。

知見録: 唐澤さんは、その時、どう思いましたか。

唐澤: 潮目が変わるかなと思いました。ネットではお客様からご心配される声やお叱りのお言葉をたくさんいただきました。マクドナルドに対し、世の中の皆様からの期待がなくなってしまったようにすら感じていました。今思えば、お客様の様々な反応を恐れ、私たちも消極的になり、守りに入っていたのかもしれません。お客様の声にお応えすることに集中していたものの、それではお客様の期待を超えることはできなかったのです。

そんな時に、お客様から「マックはもっと元気で楽しくあってほしい」と言われて…。ブランドの一番大事なものを思い出させていただいて、自分が信じるべきものに改めて気づかされて、仲間と一緒に涙しました。そして、ようやくマクドナルドらしい方向に舵を切れるなと思いました。

自信を持っていこう。私たちのブランドの強さを思い出そう。私たちは何を目指して働いているのか。お客様のために何をしたいのか――。そうした、私たち社員一人ひとりが働く意義を見つめ直す活動を2015年末に行いました。

知見録: それはプロジェクトチームのようなものですか。

唐澤: はい、部門を超えた組織風土改革プロジェクトです。自主的な集まりとしてスタートしたのですが、声をかけたら30名もの方々が集まってくださって。皆、辛い想いをする中で、「この会社をもっと良くしたい、自分に何かできないだろうか」と真剣に会社のことを考えているメンバーが集いました。

その活動の一環として、オフィススタッフ全員参加でのワークショップを行いました。当時、オフィスの雰囲気はどこか暗く、何かあると他部署の責任と捉えてしまいがちだったり、互いの考えの違いを受け入れられなかったり。ビジネスが悪い時には、悪い面が目につくものなのかもしれません。

そこで、マクドナルドのビジョンやミッション、バリューをもう一度見つめ直して、自分たちがここで働く意義を再定義して、我々自身のために宣言しよう、ということをやったのです。それが、「Be! CUSTOMER」(まずはお客様になって考えよう!)、「Go! GEMBA」(まずは現場に行こう!)、「Work! TOGETHER」(まずはチームで取り組もう!)、「Act! FIRST」(まずは発言・行動しよう!)という4つのアクション宣言です。

これは、オフィススタッフの全員が声を出し合って、ボトムアップで作った我々全員の宣言です。2016年の年明けには店舗スタッフやフランチャイズオーナーも含めて社内に共有しました。オフィスも店舗も、一丸となってお客様のために働こう、ということを再確認したのです。

フランチャイズオーナーが泣いた

知見録: 反応はどうでしたか。

唐澤: 全国の店長が集まるコンベンションで、オフィススタッフからのコミットメントとしてこの内容をプレゼンテーションしたとき、フランチャイズオーナーの中には泣いて喜んでいる方もいらっしゃいました。オフィスも店舗も全員がワンチームになって、一つの方向を向いて進んでいくのだということを全員が改めて確認をする場となったのです。

その頃がターニングポイントでした。前向きにどんどん新しいことをやろう、今までとは違うことをやろうという気運が戻ってきていました。

そうした中での、新たなマーケティング活動の第1弾は「マックチョコポテト」でした。塩味のマックフライポテトに、甘いチョコレートをかけるという意外性を狙ったものです。前向きな気運が戻ってきていたからこそ、社内でもこういうチャレンジをしてみよう、という意識が生まれたのだと思います。

次の「名前募集バーガー」で、世の中にマクドナルドの変化を印象付けることができました。この商品は、北海道のポテトを使ったおいしいハンバーガーなのですが、ただおいしいだけでは普通の商品でお客様に驚いていただくことはできません。そこで、「商品名を募集してしまおう」という前代未聞の企画を打ち出しました。お店に来ていただき、食べてもらい、ツイッターなどで「自分だったらこれがいい!」と商品名を発信していただく。「俺はこれ!」「私はこれ!」というように連鎖が広がっていきました。こうすることで、お客様の認知を獲得し、利用喚起することができ、多くのお客様にこの商品を楽しんでいただくことができました。

この「マックチョコポテト」と「名前募集バーガー」の成功により、マクドナルドからのポジティブなニュースが世の中に多く出始めるようになりました。そして、こうした活動により、社内的にも自信がついてきたことを感じていました。商品がおいしいこと、品質が高く、安心・安全であることはもちろん大前提ですが、それだけでなく、お客様に楽しんでいただき話題にしていただけること、ワクワクしていただけることをどんどんやろうと本格的に取り組み始めたのがこの頃からです。

4月には、「バーガー・ラブ」というコンセプトでのコミュニケーションを開始しました。ハンバーガー好きな人をもっと増やしたい。それは、市場をリードするマクドナルドの責任でもあります。そのプライドが僕らにはあるし、自信をもって前に進もうという自分たち自身へのメッセージでもあるのです。インターネットの専用サイトを作り、開発者の想いや、バーガー好きなお客様を代表したインフルエンサーの方々の声が掲載されています。

この「バーガー・ラブ」を打ち出した4月以降、マクドナルドはハンバーガーの新商品を矢継ぎ早に打ち出しました。一つ目は、「グランドビッグマック」です。この商品は、元々大きい「ビッグマック」が、もっと大きくなって、そのおいしさを存分に楽しめるという商品で、横綱・白鵬関にTVCMに出演いただき分かりやすくインパクトを出しました。大変ご好評いただき、早めに品切れとなってしまった店舗も多くありました。この「グランドビッグマック」の成功で、マクドナルドらしい王道といえる商品こそがお客様に求められているのだという感触とブランドとしての確固たる自信を得ました。

良くない時は得てして自信がなく、不安になるものです。マーケッターとしても、お客様が「行かない理由」や、ブランドとして「良くないと思うところ」ばかり目が向いてしまいがちです。例えば、お客様が「マクドナルドは野菜が少ないのでもっと健康的なものが欲しい」と言えば、「野菜系の商品をやらなきゃ」という話になる。これはこれで必要な議論ですが、ダメな理由の対応ばかりしていると、ブランドとしての本当の強みを見失います。逆に、状況が良くなってくると、ブランドの「強み」や「らしさ」に目が向きます。つまり、「行かない理由」ではなく、「行きたい理由」や「良いと思うところ」に目が向くようになるのです。こうなると、「マクドナルドらしさこそが大切」と思えるようになり、強みを軸にした、マクドナルドにしかできない、マクドナルドだからこそできる、独自なマーケティング活動ができるようになるのです。

そうした中で販売した「クラブハウスバーガー」は、通常より分厚くジューシーなビーフパティに、レタス、トマト、ベーコンといった具材を合わせた、まさにハンバーガーの王道といえる商品です。ここでは、お客様においしさを採点していただいて、最大5つまでの星をつけて評価していただくインターネットでの消費者参加型キャンペーンを展開しました。バーガー界のリーダーであるマクドナルドが総力を結集して本当においしいバーガーを作った自信作であることを伝えたわけです。味に自信がなければできない企画です。こちらも大変好評をいただきました。

知見録: そして、裏メニューですね。

唐澤: はい、「マックの裏メニュー」は、既存の定番メニューにお好きなトッピングを加えてご提供し、それを「裏メニュー」と呼んで展開する活動でした。元々の背景として、てりやきマックバーガー、ダブルチーズバーガー、チキンフィレオといった我々の定番メニューを、もっと多くの方々に好きになっていただきたい、という狙いがありました。ただ、それぞれのバーガーのTVCMを打ったとしてもニュース性がなく話題にならないし、いつでも食べられるから来店を促せません。では、どうしようか、というところから考えた企画です。ハラペーニョ、クリームチーズソース、スモークベーコンをお好きなバーガーに期間限定でトッピングできるようにすることにより、利用のフックとしたのですが、単にトッピングができるだけではお客様はわざわざ店舗に来ていただけないだろうと。そう考えたので、話題にしていただける強いコンセプトを打ち出そうということで、「マックの裏メニュー」という表現でコミュニケーション展開しました。

この活動には、もう1つ別の狙いもありました。現在のマクドナルドのハンバーガーは作り置きではなく、お客様からのオーダーが入ってから作り始める「メイド・フォー・ユー」というシステムだということをお客様にお伝えしたかったのです。実は2004年から作り置きは止めて「メイド・フォー・ユー」に移行しているのですが、未だに作り置きのイメージが残っているのです。この「マックの裏メニュー」では、「お客様の好みに応じてカスタマイズできる」ということをお伝えし、それによって「注文が入ってから作っている」という事実をお客様にご理解いただきたいと考えました。

日本マクドナルドは1971年創立。今年45周年なので、45周年記念バーガーも販売しました。日本マクドナルドは、「アメリカ生まれの日本育ち」で、アメリカらしさからくる良さもあると同時に、日本で日本のお客様と一緒に育ってきたという想いもある。両方大事だし、この両方揃ってこそ日本マクドナルドの「らしさ」だと考え、アメリカっぽいスモーキーな味のバーガーと、日本らしく醤油を用いたバーガーとを、同時に発売して対決させるというコンセプトにしました。アメリカのバーガーはマクドナルド創業年の1955年から「1955スモーキーアメリカ」、日本は「1971炙り醤油ジャパン」と名付けました。ツイッターで「#1955派」もしくは「#1971派」とつけてツイートしてもらい、お客様に勝者を決めていただこうという、ここも消費者参加型の企画を展開しました。

知見録: ポケモンGOとのコラボは大変な話題になりました。

唐澤: はい、ポケモンさんとは、ハッピーセットのおもちゃで一緒にお仕事させていており、元々パートナー関係にあります。そうしたご縁もあって、ナイアンテックさんとポケモンさんと3者で協議を重ねてここまで来ました。私がマクドナルドにおいてプロジェクトリーダーを務め、先方とのやり取りをすべて担当しました。

知見録: 開始当日(7月22日)には店舗を見に行きましたか。

唐澤: ええ、真っ先に店舗に行きました。嬉しかったですね。お客様がとても楽しそうにしている姿がありました。知らないお客様同士がポケモンGOを通じて楽しそうに会話されている姿もありました。マクドナルドの店舗で、そういう新しいコミュニケーションが生まれているということは、本当に嬉しいことです。

マクドナルドは、食事を提供しているブランドですが、単においしい食事を提供しているだけではないと思っています。マクドナルドは「Fun place to go」、即ち、ワクワクして楽しい食体験、そして食以外のブランド体験を含めたトータルでの店舗体験、そうした体験を売っているのだと思っています。マクドナルドのお店に行ったら笑顔になって、元気になれる。そういうブランドでありたいと思っています。

知見録: ポケモンGOとコラボしようとした着眼点は?

唐澤: 第1に、ブランドとしての距離の近さです。マクドナルドとポケモンはずっとコラボしてきましたから、ポケモンGOのゲームの中にマクドナルドが出てくることを消費者は好意的に受け取ってくださるだろうと思いました。そして、ワクワクする楽しさを提供するマクドナルドブランドだからこそ、ワクワク楽しいポケモンGOというゲームとの親和性は非常に高いと考えました。第2に、全国に約2900の客席のある店舗があることです。客席で食事を楽しみながら、ゲームを楽しんでいただける。これは、店舗を持つとしても例えばコンビニエンスストアやスーパーマーケットではできない、マクドナルドならではの強みです。ポケモンGOで遊んで、歩き回って疲れたら、マクドナルドでちょっと食事したり、コーヒーやコーラを飲んでちょっと休んでいってほしいなと思いました。第3に、店舗のオペレーションです。店舗で行う業務は多岐にわたります。高いQSCを提供しお客様にご満足いただくこと、そのためにクルーを育成すること、売上・利益の目標達成を管理すること等、例を挙げればきりがありません。マーケティングの新商品が企画されれば、そのための準備に追われます。そうした中で、店舗のオペレーションに負担をかけることなく、お客様を店舗に誘引し、店舗でもっと楽しんでいただく、そういう活動ができないかと考えたことも、理由の一つです。

ポケモンGOは、ゲームの概念を変革し、人々の行動を大きく変えましたよね。マクドナルドも、そういう新しいことにチャレンジするブランドなんだというメッセージを社内外に送りたかったということも、私としては大きな狙いの一つです。

知見録: 直近ではリオ・オリンピックのキャンペーンですね。

唐澤: 「必勝!」というコンセプトを掲げました。リオなので、これまでなら「ブラジル味のバーガー」みたいなものを出していたと思います。ワールドカップの時、ドイツ風のバーガーとかを出しましたし。それはそれで有りなのですが、でも、それはマクドナルドでなくてもできることだなと思うんです。今回は、「リオ・オリンピックに出場するアスリート、そしてそのアスリートを応援するお客様を、マクドナルドが応援したい」、そうした想いから、「みんなでマクドナルドを食べながら応援しよう!」という発想にたどり着きました。お客様と一緒になって応援するというのは、オリンピックのオフィシャルスポンサーのマクドナルドだからこそできる活動です。そして今回は「必勝!」を祈念して、マクドナルド史上初、お客様がTVCMに出演できるというキャンペーンを実施することにしました。お客様が「必勝バーガー」等の商品を食べながら応援している写真をツイッターにアップしていただき、その写真をTVCMで放映します。お客様とマクドナルドが一緒になって作るリオ・オリンピック応援キャンペーンというわけです。

今の世の中においては、「体験を共有する」ということが大切だと思っています。消費者は、明らかに何らかの人とのつながりを求めています。だから、SNSがこれだけ流行るわけですし、皆そこでは、経験や体験を共有したいのだと思います。マクドナルドでは、リアルに会って話して体験を共有することも、ネットを通じて体験を共有することも、どちらも提供できます。食という体験、そしてファンのある楽しい体験によって、それらを結びつけていると考えています。

知見録: 2016年に入ってからの一連のマーケティング施策は、最初から綿密に設計されたものだったのですか。

唐澤: いえいえ、そんな簡単に最初から全部計画して実行なんてできていません。考えながら、やりながら、学びながらです。2月の「名前募集バーガー」は500万人もの応募になり、正直驚きました。ネットの施策は必要ですが、単なる話題作りで終わってはいけない。マクドナルドの店舗に行ってその商品を食べてみたいと思ってもらえるような企画をどう作っていくか。チームの皆と必死になって考えて議論しています。

可能性を信じて、イノベーションに挑戦し続ける

知見録: 唐澤さん自身が、この1年で学んだことは?

唐澤: 堀さん(堀義人グロービス経営大学院学長)が言う「可能性を信じる」ということは本当だなと、今まで以上に強く思うようになりました。昨年は、極めて厳しい状況が続いていました。それでも、私たちのブランドは絶対に回復すると信じ、一緒に働く社員やクルーがまた元気と笑顔を取り戻すと信じて、これまで頑張ってきました。

私にとって一番大事なのは一緒に働く仲間なんです。彼らが活き活きと前を向いて働けるためなら私は何でもやります。身近なオフィスの仲間が500人、フランチャイズオーナーが300人、店舗で働く社員スタッフが3000人、そしてクルーが100,000人ほどいます。その仲間が前を向いて元気に笑顔で仕事ができるようにすることが私の役目だと、勝手に思っています。100,000人いる彼らが元気に働けるなら、その想いは、絶対に全国のお客様に届くと信じているからです。

可能性を信じて、これまで一歩ずつ歩んできて、やっと少しずつ光が見えてきました。マクドナルドのビジネス回復はまだまだスタート地点ですが、これからも可能性を信じて、ビジネスとブランドを回復させ、継続的に成長させてゆきたいと強く思っています。

知見録: 最後にこれからの抱負を。

唐澤: ワクワクすること、新しくて面白いことをやるマクドナルドであり続けたいと思っています。今年前半、いろいろなことにチャレンジして良かったと思いますが、同じことをしていては成長しませんので、後半もより一層頑張らなければならないと感じています。

イノベーティブなことにチャレンジしないと変化は起こせません。でもイノベーティブなことにはリスクがあります。それがどうなるのか誰にも分からないからです。でも、誰にとっても分かりきったことだったら、それはイノベーションではないのです。ポケモンGOが当たると分かっていれば、皆がやるでしょう。それだったら普通の話で、イノベーションではない。普通じゃないことをするには、皆とは違うことをしなくちゃいけない。だからイノベーションにリスクがあることは必然なのです。

ですが、可能性を信じて、自分を信じて、やるべきだと思うことをやってみる。100%は当たらないかもしれませんが当たることもある。当たった時にはその成功を仲間と一緒に祝う。すると、みんなが可能性を信じるようになり、新しいことをやってみよう、チャレンジしてみようという雰囲気が醸成できる――。そういう意味で、ポケモンGOや他の一連の活動は、社内的に大きな意味があると思っています。

イノベーション、つまり変革を起こすことは簡単ではありません。成功体験を一つひとつ積み上げながら前進していくしかありません。私も、仲間も、会社も多くのことを学んだと思います。これからも、もっと新しくて面白いことをやっていきたいし、そういう組織にしていきたいと思っています。

唐澤さんが学んだグロービス経営大学院のサイトはこちら
 

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