G1ベンチャー2016
第4部分科会<D>「iPS細胞の実用化に向けて ~再生医療というフロンティア~」
2006年のiPS細胞確立から10年。再生医療の実用化に向けた臨床研究が進み、企業参入が相次いでいる。再生医療新法によって、実用化に向けたスピードが圧倒的に早まった。再生医療という領域にどのようなフロンティアが広がっているのか。再生医療のキーパーソンたちが議論する。(肩書きは2016年4月28日登壇当時のもの)。
<動画冒頭をテキストでご紹介>
窪田氏: まず岡野先生にお伺いしたいんですけれども、日本のiPSステムセルの置かれている世界での競争優位性、およびその再生医療に対してどのような可能性があるかっていうことを専門家の第一人者の立場からお話いただければと思います。
岡野氏: 岡野です。ご存じのとおりですね、2006年に山中先生たちがiPS細胞技術を開発されて今年が10周年と言われております。日本の優位性に関してはですね、やはり細胞治療、いわゆる細胞移植治療におきましては日本は、今日ですね登壇されてます高橋正代先生らによって加齢黄班変性症が最初の例として日本で起きました。一方はパーキンソン病あるいは脊髄損傷、あるいは心疾患、あるいはですね角膜血小板など、どれもファーストヒューマン、世界で最初の再生医療がおそらく日本の医療機関で行われようとしてますんで、再生医療に関しましては世界ではトップを走っていると言ってよろしいかと思っています。一方それと関連してですけど、日本の再生医療に関する法制度というものもかなり変わってきました。2013年にですね、再生医療に関する安全確保法律、そして薬事法が改正されまして、再生医療製品というカテゴリができまして薬機法という形でスタートいたしました。(この続きは動画でご覧ください)