G1ベンチャー2016
第5部分科会<E>「競争優位性としてのデザイン ~テクノロジーが変えるクリエイティビティ~」
テクノロジーが進化し、コミュニケーション密度が増すにつれて、デザインは商品の一部だった時代から、経営の中核をなす競争優位の源泉へと変遷した。コモディティ化する製品やサービスを差別化するデザインはどのように生み出されるのか。テクノロジーはクリエイティビティをどのように変容するのか。デザインとエンジニアリングの融合が拓く新たな世界を議論する(肩書きは2016年4月28日登壇当時のもの)。
<動画冒頭をテキストでご紹介>
梅澤氏:さっそくですが、まず3人にお聞きしたいのが、皆さんにとってデザインとは何ですか?デザインを定義してください。
田川氏:皆さん、こんにちは。takuramという会社は表参道とロンドンに45名程度、モノづくりをする人たちが集まって、いろいろなプロジェクトをやっている会社です。僕自身は元々、大学ではエンジニアリングを学んで
まして、そのままエンジニアとして就職しようかと思っていたのですが、そこでデザインの方も勉強して、今はエンジニアリングとデザインの2つを基軸にしています。
僕にとってのデザインの定義とは、元々はテクノロジーや技術が未文化だった状況というものがあるのかなと思いまして、今、インダストリーの中で言われているデザインというものは、たぶん職人としてのデザイン、
例えばグラフィックデザインや建築家としてのデザイン、そういったデザインとして捉えられるのではないかと思います。それでが一般的な状況だったとして、自分自身がそこに対してどうのようにデザインするかと言うと、それに抗う形での再統合ということで捉えています。その再統合を出口と入口で考えると、一つ目はビジョンを作る「ビジョンメイキングの力」。もう一つはそれを世の中に実装していくという「人間を理解する力」。この2つを自分はデザインの力と捉えています(この続きは動画でご覧ください)。