株価水準を見るPERって何? 

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株価の水準を評価する際の指標の1つにPER(Price Earnings Ratio)があります。PERは株価収益率とも言われ、

PER(株価収益率)=(1株の)株価÷1株当たり利益

と表します。

PERは、株価が1株当たり利益の何倍かを表します。株価を会社の利益の何年分とみることができるかということにもなりますので、1年分より2年分といったように、年数(倍数)が大きいほど、会社の利益が将来にわたって長く期待できるかを意味します。したがって、PERが高い会社ほど株価が高く評価されることになります。

PERは会社によっても異なりますが、業種によっても異なります。一般に、売上や利益の成長率の高い会社や業種のPERは高く、反対に、景気変動の影響を受けやすく業績のアップダウンが激しく将来の業績の読みにくい会社や業種のPERは低く評価される傾向があります。

日本の上場会社のPERは14~20倍程度と言われますが、PERは国の全体景気の影響も受けますので、上場会社全体のPER水準は好景気時には高く、不況時には低くなります。したがって、PERは客観的な指標と言うよりは相対的な指標として捉える必要があります。例えば、会社の現在のPERを同業他社のPER、あるいは過去の自社のPERと比較することによって、相対的に現在の会社の株価が割高(PERが高い)、割安(PERが低い)であるかを評価します。従来、20倍前後で推移してきたPERが30倍まで高まった場合は、株価が過度の過熱、つまりバブル状態にある可能性が高いでしょう。

PERに関する最近のトピックスは、自己株式を取得する会社の株価が上昇傾向にあるというものです。日本経済新聞の記事(5/19発売)によると、富士フイルムホールディングスやクレディセゾンなど様々な企業にその傾向が見られます。

1株当たり利益は会社の(親会社株主に帰属する)当期純利益を発行済株式数で割って求めますが、その際、会社が保有する自己株式は発行済株式には含めません。したがって、自己株式を多く取得するほど、当期純利益の金額は変わらなくても1株当たり利益は高まります。そして、1株当たり利益が高まると現在の株価に対してPERが低下します。

例えば、株価を1000円で、1株当たり利益は100円とします。この時、
PER=1000円÷100=10

ですが、自己株式を取得して1株当たり利益が100円から125円に上昇したとします。すると、
PER=1000円÷125円=8

1株当たり利益が100円から125円に上昇することによって、PERは10から8に低下します。PERが低下すると、あくまで相対的にですが割安感が増します。この時、PERは8倍でなく従前の10倍まで評価しても良いのではないか、株式市場の評価がこのようになると、

株価=1株当たり利益(125円)*PER(8→10倍)=1250円

となり、株価が上昇(1000円→1250円​)するという関係です。狐につままれた感もなくはないですが、株式市場における株価評価には投資家心理も反映されますのでこのようなこともあるのですね。

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