堀 義人/グロービス経営大学院 学長
<100の行動29>
聖域なき歳出改革を!
社会保障制度にメスを入れよ!
社会保障給付にかかる公費負担は、国のみで31兆円、地方を合わせて42兆円。毎年1兆円程度の公費負担が増加している。日本は、防衛費の8倍もの税金を増大する社会保障費に充てている。社会保障制度にメスを入れ、歳出改革するための4つの提言(視聴時間3分42秒)。
1.医療:健康であることへのインセンティブが働く制度へ
国民医療費は、2025年には54兆円までふくれあがる予想になっている。(1)後発医療品の使用を義務化、(2)高齢者を含め自己負担比率を一律3割に引き上げ、(3)医療サービスの利用実績に応じた保険料を変動させることが必要になる
2.年金:世代間の公平性のある抜本的な制度改革を
(1)年金支給開始年齢を段階的に75歳まで引き上げ、(2)所得の高い高齢者への基礎年金を減額、(3)デフレ下でもマクロ経済スライドを着実に実施したい
3.生活保護:本当に必要な人に必要な支援が届く制度へ
生活保護受給者は、2015年3月には217万人超。そのため、(1)生活保護支給費を基礎年金支給額と同額まで切り下げ、最低賃金を上回る矛盾を解消し、(2)医療費は他の国民同様3割の自己負担としたい
4.介護:高齢化社会に対応し、自己負担比率の見直しを
2000年に始まった介護保険制度は、当初の給付費3.6兆円だったが現在は9.4兆円になっている。(1)医療保険と同様に自己負担比率を3割に引き上げ、(2)要介護認定数に上限を設け、(3)家庭での介護にインセンティブを与え社会全体で共生できる自助型社会をつくりたい
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