堀 義人/グロービス経営大学院 学長
国及び地方の債務残高は、2014年度末で1,009 兆円、GDPの205%。国民は1人あたり約800万円の借金をかかえる。消費税の増税、とアベノミクスによる税収増で、改善の兆しが見えるものの、抜本的な方策を行うことが重要になる。財政再建のための4つの提言(視聴時間3分42秒)。
<100の行動27>
財政再建の道筋を!
1.社会保障費の削減に切り込め!<歳出改革>
30兆円の歳出増は、社会保障費の増大による。1990年度の国庫負担による社会保障費は11.6兆円、2014年度は約31兆円。国庫負担は毎年1兆円規模で増加している。年金制度、国民医療費、生活保護、介護保険などに聖域なき改革のメスを入れる必要がある
2.経済再生こそが財政再建の王道!<歳入改革>
我が国の税収は1990年の60.1兆円をピークに減少し、2014年には52兆円程度。経済再生を成功させることが極めて重要となる
3.独立行政法人、政府調達、特別会計等の改革を進め、徹底した歳出改革を!
無駄を構造的に生む代表格は、(1)独立行政法人、(2)政府調達、(3)特別会計。独立行政法人は101の独法が約3兆円の税金を使用、政府調達は約7兆円の約20%が競争性のない随意契約、特別会計は一般会計の倍以上の190兆円。徹底的な見直しと透明化が必要になる
4.歳入増/歳出減の「しくみ」をビルトインせよ!<歳出削減のしくみの導入>
歳出を減らし、歳入を増やしていくインセンティブを制度として確立したい。(1) 助成金、補助金、運営交付金は基本的に廃止、(2)バウチャーにより受益者に交付先を選ばせるシステムに、(3)各種団体は独立採算制、成り立たない団体は整理統合、を行いたい
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