星野リゾート代表・星野佳路氏×JR九州会長・唐池恒二氏×前佐賀県武雄市長・樋渡啓祐氏×グロービス経営大学院・田久保善彦氏
あすか会議2015
第2部 全体会「観光・鉄道・行政を通して、地域の魅力をプロデュースする改革者たち」
数々の宿泊施設を再生し、観光客を魅了してやまない場所に甦らせてきた星野佳路氏、日本初のクルーズトレイン「ななつ星in九州」を生み出し、九州の魅力を国内外に発信する唐池恒二氏、TSUTAYAと組み武雄市図書館をリニューアル、年間来場者数100万人を達成した樋渡啓祐氏。地域の魅力を価値につなげるため、観光・交通・行政はどのような役割を果たすのか。変革を実現してきたリーダーたちが語る(視聴時間1時間15分15秒)。
唐池 恒二氏
九州旅客鉄道株式会社 代表取締役会長
樋渡 啓祐氏
樋渡社中 Founder & CEO
前佐賀県武雄市長
星野 佳路氏
星野リゾート 代表
田久保 善彦 ( モデレーター )
グロービス経営大学院 経営研究科 研究科長
【ポイント】
・地方は東京よりも影響力が大きく、競争相手も強くない。地方は自分が活躍できる、力をつける、チャンスがある場所(星野氏)
・「よそ者、バカ者、若者」は前から言われている。もう一つ、「見せかけ」の人柄は大事。自分の足りないところを知っていて地方で人に接すると、助けてもらえる(樋渡氏)
・同じ能力ならば地方にいるほうが有利。効果や活躍できる幅が俄然大きい(星野氏)
・地方創生の本質は、地域の人が、自分の住む場所に自信を持つこと。ななつ星は、九州人の誇り、自信につながった(唐池氏)
・ヒトが来ると次にモノが来る、最後に経済効果・カネが来る。武雄も最終的に税収が伸びた(樋渡氏)
・観光においては、プライド・誇りは目的ではない。これほど大都会にいることにこだわる人が多いのは日本だけ。生涯年収が上がる可能性が地方にある。また家も広く、電車もすいているのでメリットは大きい(星野氏)
・観光立国は外国人増だけではない。日本人の国内旅行の維持、売上を雇用にどう結び付けるか、投資を呼び込めるかという観点からとらえるべき。また業界の生産性が低いのは、日本人の休みが集中しているためで、政治による休み改革も必要(星野氏)
・地方自治体は“ブルーオーシャン″。観光はだいたい地方。地方に来たら行政と組む必要がある。マーケットだと思ってほしい(樋渡氏)
・政治家だから人を巻き込む必要があった。反対する人を説得するよりもファンを増やすようにした。初めて人に会うときは最初の5秒が勝負、過剰なサービス精神で接した(樋渡氏)
・「気」で満たす方法、元気の素5つの法則。1)夢を見る力、2)大きくて明るくて元気な声、3)キビキビとしたスピードのある動き、4)スキを見せない緊張感、5)貪欲さ(唐池氏)
・眠れないとき、気がかりなことをメモしなさい、たいした数は出てこない。朝つらいとき、それを声に出しなさい。自己暗示になる。トラブルのときには一番会いたくない人に会いなさい、それで解決する(唐池氏)
(肩書きは2015年7月4日登壇当時のもの)