1つに絞るのは怖い。人脈・資源・時間・能力を分散させリスクを減らしたい(社会学者・古市憲寿氏) 視聴時間

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社会学者・古市憲寿氏×五常アンドカンパニー代表・慎泰俊氏×スプリー・安藤美冬氏×経済ジャーナリスト・木暮太一氏
G1サミット2015
第9部 分科会G「新たな価値観が生み出すワークライフスタイル」

会社に属しながらも、社外の仕事を受けたりNPOを手伝ったり、クラウドソーシングで仕事をしたりする人が増えている。一つの会社に定年まで勤め、一つの場所に住むスタイルから、多拠点で働き生活するスタイルへの移行だ。仕事が一つであることはリスクと捉え、自身で道を切り拓くことを信条とする三人が、現代の価値観が生み出すワークスタイルについて議論する。自身の内面に評価の基準をおきストレスなく仕事をするコツや、専門性や格差など、現代日本が抱える問題も言及する(肩書きは2015年3月20日登壇当時のもの。視聴時間1時間16分45秒)。

安藤 美冬氏
株式会社スプリー 代表
慎 泰俊氏
五常・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役
古市 憲寿氏
社会学者
木暮 太一氏(モデレーター)
経済ジャーナリスト

【ポイント】
・サラリーマン研究者になる選択肢はなく、研究者に加えて他の業種もやってみたらいいのではというなりゆき。何かを目指すというより、一個だけにしぼるのが怖かった。リスクヘッジとして、できるだけ人脈・時間・能力を分散させようとしている(古市氏)

・やりたいと思ったことをちゃんとやろうとしたら、いくつかの仕事をしていた(慎氏)

・もともと一つの肩書や仕事に収まることがリスクだと思っていた。プロティアンキャリアという言葉との出会いによって開眼。ギリシャ神話のプロティウス神(変幻自在に何にでも姿を変えられる神)からつけられた言葉で、時代の流れや自分の思いの変化に合わせて変幻自在にキャリアを作ること。人からの評価ではなく、内的充実度が満たされることが大事(安藤氏)

・日本には階層が歴然とあり、しかも強まっている。両親の学歴が高いところに生まれるといい大学にいく確立が高い。努力も実は能力。努力できる力や勉強できる力が階層で規定されてしまうのが日本の現状。社会の構造自体を変えなければならない(古市氏)

・努力できる能力は、家庭環境・親で決まるもの。親からの愛情が感じられないと、自己肯定間がなく、努力をしようという気持ちにならない。また、大人から受ける愛情が、子どもの「かわいげ」に影響を与える。かわいげのある子は助けてもらうことが多い。これも、親や生まれ育った社会環境によって影響を受ける。人間は、環境によってある程度決まる。社会保障の仕組みなどを考えなければ、格差が広がる(慎氏)

・覚悟と、新しく何かに飛び込むときの勇気が必要。飛び込んでみると意外にできたということが大切(慎氏)

・自分はセルフイメージがとても高い。自信があるかどうかではないが、新しい環境に飛び込むときに最後には大丈夫だろうという静かな確信をもっている(安藤氏)

・おじけつくことで、目の前からチャンスが逃げる。小さなことの積み重ねで鍛錬し、「胆力」を鍛えることでチャンスをつかむこと(安藤氏)

・日本で会社員で暮らすというのは安定と平和。生きる力、サバイバル能力が落ちていく。若い人を外国に送り込む会社もあるが、そういった側面を取り込むことも必要(慎氏)

・チャレンジ精神は、余裕があるからできること。選択肢が多くあり、逃げ道がある人には悪口はそれほど気にならない。社会に求めるセーフティーネットは、現役世代に対しての社会保障。お金、職業訓練、失業手当など。会社をやめてしまったら何もないと思わせないように(古市氏)

・聞く耳をもたず素通りすることが楽だし、必要な場合もあるが、個人的には、バッシングも社会の声だと捉えている。一理あることもあるので、アンテナをもってまじめに接したい(慎氏)

・自分のことをこき下ろした人と直接会った経験がある。そこで飛び込んでみることで、自分の心の中で雪解けする事もある(安藤氏)

・日本は終身雇用で年功序列というイメージがあるが、それはあくまでイメージ。これからアッパー層は複数の名刺をもって仕事をしていく一方、下の層は一つの仕事だけではまかないきれず、掛け持ちしていくことが自然になるのでは(古市氏)

・自分の専門性としてもっているものだからといって、1日集中することはできない。一つのものに関してつきつめられる時間は、8時間が限界。モードを切り替えると、精神的な体力が戻ってくる。仕事が長ければいいという価値観をこわすこと、有限な時間だと意識して働くことが大切(慎氏)

・切り替えていくやり方が自分には合っており、可動的に、身軽にものも少なく、思い込みや制限もはずして、いろいろな人とかかわりながら仕事する。対比・対話によるサンプルの吸収を最初にして、自分のスタイルを確立する(安藤氏)

・自分のワークスタイルに、他者の事例を参考にすることはない。単純に、自分がいちばんストレスがないものを選んでいる(古市氏)

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