MBA経営辞書「機長症候群」 

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機長症候群(Captainitis)

リーダーの言うことに押し切られて議論や反論を止めてしまい、好ましくない結果を招いてしまうこと。
もともと、飛行機の機長が間違った判断をしたにもかかわらず、それをサポートする副操縦士らが機長の誤った考えを翻意させることができず、結果として墜落事故にいたってしまったというケースからこの名がついた。

機長症候群が起こる理由としては、1つには、強制力が働くためにリーダーの言うことに従わざるを得ないことがある。しかし、これは必ずしも機長症候群の最も重要な問題ではない。より重要なポイントは、リーダーが優秀な場合、往々にして、フォロワーが自律的に考えたり、リーダーと議論することをしなくなり、結果として、盲目的にリーダーに追従した形になってしまいがちなことである。

調査によると、(結果を残してきた)優秀なリーダーだけではなく、斯界の権威や第一人者の指示に対しても、人は自分自身で意思決定することを放棄しやすいことが示されている。

「できるリーダー」と周りから言われる人間は、どんどん自分でアイデアを出し、次々と意思決定を進める人間が多い。しかし、彼/彼女が優秀であればあるほど、そうしたスタイルは、実は部下を「考えない」方向へと向かわせ、スポイルしている可能性がある。

特に会社において上司は、権威と同時に権限を持つ立場の人間である。機長症候群がもともと生じやすい素地があるといえる。
そうしたことを理解したうえで、自分の影響力を正しく把握し、権威は保ちつつも、フォロワーを思考停止に追い込まないコミュニケーションスタイルが求められている。

▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。

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