MBA経営辞書「規模の経済性」 

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規模の経済性(Economiesofscale)

規模の経済性とは、事業規模が大きくなればなるほど、単位当たりのコストが小さくなり、競争上有利になるという効果。コストリーダーシップ戦略をとるリーダー企業にとっては特に重要なコスト低減の方法である。

規模の経済性は、狭義には、固定費が分散されて、単位当たりのコストが下がるというメカニズムを指す。バリューチェーン上で言えば、研究開発費や広告費に規模の経済性が働きやすい。たとえば、「スーパードライ」発売以前のアサヒビールは、キリンビールの6分の1程度の売上げしかなかったにもかかわらず、キリンの70%程度の広告費を必要としたという。研究開発費がコスト上重要な位置を占める製薬業界では(最近では、新薬の開発には数百億円の費用がかかるという)、国境を越えたM&Aによって、この規模の経済性を実現しようとしている。

規模の経済性は、より広義には、固定費の分散のみならず、バイイングパワーの強化による仕入れコストの低減も含む。日本で家電販売首位の座を占めるヤマダ電機などは、この大量仕入れによる売上原価低減を大きな武器として急成長した。

さらにより広義の規模の経済性には、知名度向上によるリクルーティング力の向上、サービス業などでアクセスがよくなることによる顧客の便益性向上なども含まれる場合がある。なお、すべての業界において、規模が拡大すれば規模の経済性が実現されるわけではない。逆に、コミュニケーションの煩雑化や、経営資源の分散(特にグローバル化を伴う場合)などにより、競争力が削がれるケースもあることには注意する必要がある。

▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。

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