MBA経営辞書「意思決定システム」 

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意思決定システム(DecisionMakingSystem)

意思決定システムは、重要であるにもかかわらず、意外と軽く考えられている経営システムだ。実際、ベンチャー企業などでは、意思決定の規定が明確に定められていないことが多く、これが各人の責任や権限の不明瞭さと相まって、現場で混乱を引き起こすことがある。

少なくとも、どの機関がどこまで意思決定できるのか、ある意思決定は誰の承認を得る必要があるのか、どのような場合にメールでの意思決定を認めるのか、等を明示する必要がある。たとえば、30万円までの経費支出についてはマネジャー・レベルで決めて事業部長の事後承諾を受ければいい、500万円を超える支出については事業部長といえども経営会議の承認を必要とする、などである。具体的には以下のようなことを決めておく。

・会社の稟議システム(重要度/緊急度に応じた対応)
・誰が決めるか(リーダーが/現場担当者が)
・どう決めるか(過半数/全会一致拒否権の有無)
・スピード(通常案件は24時間以内/重要案件は3〜6か月かけて)

大企業や官庁を見ると、あまりに厳格に規定を適用しすぎてスピードが鈍るケース、逆に適用が恣意的に行われすぎて規定が形骸化し、組織の効果を著しく下げているケースも多い。

しばしば見られる残念なケースは、社内新事業でスピードが重要であるにもかかわらず、本体の意思決定の方法論やスピード感をそのまま持ち込んでしまい、意思決定が進まないケースだ。競合がスピーディに意思決定している間に、自分は稟議書を通すため十数個の判子を集めているのでは話にならない。

「新事業の生命線であるスピードを削ぐような、必要以上に精緻な意思決定規定はつくるべきではない」「運用が正しく行われているかを適宜モニターし、現場が望む実態と乖離していればフレキシブルに修正する」などを意識したい。

▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。

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