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MBA経営辞書「純粋想起と助成想起」

投稿日:2008/09/08更新日:2019/04/09

純粋想起と助成想起(purerecall,assistedrecall)

純粋想起とは、製品カテゴリー等の手がかりが与えられたとき、特定のブランドを思い起こせること。たとえば、「ハンバーガーショップと言えばどこを思い浮かべるか」といったように、ハンバーガーショップというカテゴリーが与えられただけで、特定のブランド名を再生できる状態を指す。ブランド再生、非助成想起とも言う。また、回答者のうち、純粋想起した比率を純粋想起率、非助成想起率、再生知名率という。

一方、あるブランド名を手がかりとして与えられた時、そのブランドへの認知を確認できることを助成想起と言う。たとえば「○○というブランドを知っているか」というように、提示されたブランドについて、それが既知であると確認できる状態である。ブランド再認とも呼ぶ。また、回答者のうち、助成想起した比率を助成想起率、あるいは認知率、再認知名率と呼ぶ。

一般に、助成想起よりも純粋想起の方が記憶の程度が強い。そして、純粋想起の方が、購買の際により選択されやすいとされている。

広告戦略において、どちらを重視するかは製品のタイプによって異なる。たとえば、清涼飲料水やスナック菓子のように、消費者のこだわりが比較的小さく、店頭で手に入れやすいものを気軽に選ぶ製品(最寄品)では、比較的、ブランド再認が購買に結びつくため、再認知名率アップを目標とする場合が多い。

一方、車や高級腕時計などブランドの指名買いが多い製品(専門品)は、ブランド再生のレベルにないと購入の選択肢に含まれないため、再生知名率アップを目標に据えることが多い。

次回は「マインドシェア」を取り上げます。

▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。

  • 嶋田 毅

    グロービス経営大学院 教員/グロービス 出版局長

    東京大学理学部卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社。累計150万部を超えるベストセラー「グロービスMBAシリーズ」の著者、プロデューサーも務める。著書に『グロービスMBAビジネス・ライティング』『グロービスMBAキーワード 図解 基本ビジネス思考法45』『グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50』『ビジネス仮説力の磨き方』(以上ダイヤモンド社)、『MBA 100の基本』(東洋経済新報社)、『[実況]ロジカルシンキング教室』『[実況』アカウンティング教室』『競争優位としての経営理念』(以上PHP研究所)、『ロジカルシンキングの落とし穴』『バイアス』『KSFとは』(以上グロービス電子出版)、共著書に『グロービスMBAマネジメント・ブック』『グロービスMBAマネジメント・ブックⅡ』『MBA定量分析と意思決定』『グロービスMBAビジネスプラン』『ストーリーで学ぶマーケティング戦略の基本』(以上ダイヤモンド社)など。その他にも多数の単著、共著書、共訳書がある。
    グロービス経営大学院や企業研修において経営戦略、マーケティング、事業革新、管理会計、自社課題(アクションラーニング)などの講師を務める。グロービスのナレッジライブラリ「GLOBIS知見録」に定期的にコラムを連載するとともに、さまざまなテーマで講演なども行っている。

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