「ポイントを3つお話します」それ誰にとってのですか? 

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お客様の課題を一生懸命ヒアリングし、課題特定もそれに対する解決策も外してはいないはずだった。でも刺さらなかったのはなぜなんだろう…。お客様への提案場面におけるこうしたお悩み、「相手が聞きたい」、もしくは、「判断する上で何を聞けたら嬉しいか」を意識して準備をしておくことで多くの場合は解決できます。

それ誰にとっての“ポイント”ですか?

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例えば、プレゼンテーションや提案においてよく聞かれる「今から3つのポイントについてお話しします」という表現。初めに何について話すのか簡潔に語ることで、相手に要点が伝わりやすくなると一般的には考えられています。実はここに大きな落とし穴があります。

こうした場面におけるポイント抽出でありがちな失敗の1つは、「話し手にとって言いたいことを並べる」ことです。汎用的な提案資料やパンフレットは、自社製品やサービスの特徴や優れた点が並べられています。これらのポイントを絞ってお客様に伝えても、響くはずはありません。いかに相手に向けて翻訳できるか、それこそが自身の価値になります。

もう1つは「既存のフレームワークをそのまま当てはめる」ことです。新しい知識やフレームワークを知った時はついつい嬉しくなってそれを使ってしまいがちです(フレームワークの例としては、経営戦略における「3C」や、マーケティングの「4P」等が有名です)。フレームワークを活用して「分析」すること、それ自体は大変良いことなのですが、それをそのままポイントとして提示し、提案することは相手にとって本当に嬉しいことでしょうか。フレームワークを使う意味合いや場面は、しっかりと吟味する必要があります。

提案やプレゼンの本来の場の目的は、相手に理解し、共感し、動いてもらうことです。そのためには、自分が重要だと思うことや伝えたいことを意識するのではなく、相手が聞きたい、もしくは、判断する上で何を聞けたら嬉しいかを強く意識した上で話すべきポイントを吟味すると良いでしょう。

■チェックポイント1. 徹底的に相手の立場に立つこと
言葉にしてしまうと当たり前のように聞こえてしまいますが、実行するのは決して簡単ではありません。相手の立場に立つためのコツは、その場の目的やゴール、参加者を的確に把握した上で、

・相手の認識は?(何をどこまで知っているのか?等)
・相手の関心は?(何を気にしたり、重視するのか?等)
・相手の反応は?(聞いた時の感情はどうなりそうか?賛成?反対?等)

といったかなり具体的なレベルで事前に洗い出すことです。特に参加者が複数いる場面ではそれぞれの認識・関心・反応の違いをあらかじめ想定して準備をすることが大変重要になります。

■チェックポイント2. 話す順序、重みづけも配慮する
ポイントを洗い出したうえで、その次は何をどの順番で、どの程度の重みづけで話すか、の工夫も重要です。限られた時間の中で相手が聞きたいポイントに充分な時間をさけるようにしておきたいものです。その際、「わかりきったことばかり。一体何が言いたいのか?」 「私が聞きたいことにはいつ答えてくれるのか?」と感じさせないように気をつけたいところです。

私自身も、法人のお客様に組織課題・人材育成課題解決のためのソリューション提案をしています。その際の提案前の分析プロセスは大きく分けると、「何が問題なのか(問題の所在)」「なぜその問題が発生しているのか(発生原因)」「どのように解決していくのか(打ち手)」という3つのポイントになります。しかし、お客様へご提案する際には3つのポイントをそのままの順序で説明はしないようにしています。

例えば、相手の「認識」「関心」を丁寧に分析した結果、問題の所在・発生原因に関しては、お互いの認識が揃っており、かつ、相手の関心が打ち手に寄っているのであれば、まず打ち手を話し、その次に打ち手を提案する根拠としての問題の所在や発生原因を順に話すという方法をとることもあります。加えて、関係者に打ち手への懸念や副作用を心配することが強く想定される場合は、独立したポイントとしてあらかじめそこに答えるポイントを入れておく、といった工夫もしています。

相手に理解してもらい、共感してもらい、動いてもらうために何を伝えるべきか、徹底的に考え抜きたいですね。

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