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先が見通せないから動けないあなたへ「七放・五落・十二達」の法則

投稿日:2015/09/17更新日:2019/04/09

「構え・撃て!狙え!」

マーク・ザッカーバーグ氏率いる米国Facebook社のモットーは、「Done is better than perfect.(完璧を目指すよりまず終わらせろ)」

ともかく仕掛かりの仕事は、考えが熟していようがいまいが、できばえがよかろうがわるかろうが、形にして出してみる。それでこそ周囲からの具体的な反応が起こる。そしてまた修正して形にする。その繰り返しの中で求めているものが固まってくる。誰しも最初から完璧な理想を描くことはできないし、完璧なできばえで仕上げることはできない。完璧さにこだわって物事を自分の中で留めていたら、いつまでたっても物事は動かない。動かないうちに機会を逃してしまう。状況は変わってしまう。

同じように、米国の著名な経営コンサルタント、トム・ピーターズは、「Ready-Fire-Aim」ドクトリンを提唱しています。

「構え・狙え・撃て!」ではない。
「構え・撃て!狙え!」なのだと。

彼はこうも言います。

「ころべ、まえに、はやく」。

私は仕事柄、いろいろな人から仕事・キャリアの相談を受けます。今の仕事生活に停滞感、漂流感を抱いている人の多くは、「自分がなりたいものが見つからない(だから、具体的に動けない)」、「自分は自己分析してこういう適性なのに、今の担当業務は完全にミスマッチだ(だから、やる気が起きない)」、「リスクを負って新しいことに挑戦するのは大事だと思うが、リターンがうまくイメージできない(だから、結局このままでいよう)」……などの思考回路にはまりこんでいます。

そんなときの処方箋こそまさに「Done」であり、「撃て!」なのです。自分のなりたいものなんて永久に完全にわかるわけがありません。自分の適性と完璧にマッチした仕事も簡単には出合えません。そもそも自己分析で出したというその自分の適性だってあやしい。適性はいくらでも未知の仕事によって開発されうるものです。

この変化の激しい社会にあって、将来のことを10割読み切るなんてことは土台不可能。だから、未来をつくる選択と行動は、小さなことでもかまわないので、ともかく形にしてやりきってしまうこと=〈Done〉。外に向かって放つこと=〈撃て!〉。その実行と方向修正の繰り返しが、結果的にもっとも早く、そしてもっとも確実に、求めるものへの到達を約束するといえます。

キャリアを拓くときの選択にあらかじめの正解などありません。事後的にそれを正解にしていく奮闘があるのみです。そんなしぶといメンタリティーを持つ人が、最終的に納得のキャリアを勝ち取ります。

「7」で放ち、「5」まで落ちて、「12」に達する

私はそれを「七放・五落・十二達」(しちほう・ごらく・じゅうにたつ)と名づける法則で勝手に説明しています。

【七放の決断】
自分の計画やら挑戦について、7割程度固まったら、まずはサイを投げる! そして出た目を見て、次の一手を考え、また行動する。

【五落の谷】
「七で放つ」のは度胸一つですが、そこから真の実力が試されます。事を始めるやいなや、当初の計画は覆され、状況は散らかり、プランの変更を余儀なくされます。実質、5割レベルまで落ち込んだところからスタートさせられるはめに。

「五落の谷」という背丈まで生い茂る草むらの中、素手で草をかき分け、足でなぎ倒し、道を探っていきます。はいつくばって進まなければならない岩場もあります。霧がかかって行く先の見通しもききません。ふと下方に目をやると、そこにはここまで来て力尽きた「勇者の墓場」がうっすら見えます。

「七放・五落・十二達」の法則

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© Noboru Murayama | Career Portrait Consulting

「七放・五落・十二達」の法則

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© Noboru Murayama | Career Portrait Consulting

【十二達の丘】
そうした散乱をくぐり、修羅場を抜けていくと、やがて広い丘に出ます。その丘にはさわやかな風が吹いていて、ふと足元を見ると、小花も咲いています。そんなとき振り返って見てください。おそらく、事を起こす前までの自分を冷静に見下ろせるはずです。その達した丘は、当初自分が計画していた以上の高みになっていることが多く、12割レベルというのが実感値です。ここが「十二達の丘」です。

この「十二達の丘」に立ったとき、だれもが思います―――

先が読めないから行動できない、というのは言い訳だった。行動してみないから、先が見えてこなかっただけの話だった、と。

「十二達の丘」は、当初目指していたAの山ではなく、A’の山だった。あるいはそれとはまったく違うBの山だった、ということも十分にありえるでしょう。しかし、たとえBの山だったとしても、あなたはBの山頂に立ち、遠くにAの山を眺めながらこう思うでしょう―――「あぁ、Bの山もまんざらではない。いい山だ。これが結果的に自分の求めていた山だったんだ」と。

ある状況を前に、何かにこだわりすぎて、あるいは何かを不安がって、ああでもない、こうでもないと留まっている状態は気持ちが悪い。どうせ悩むんだったら、何か事を行って、その展開のうえでどうしようかと悩むほうが悩みがいがあるし、第一気持ちがすっきりする。

本田宗一郎は―――「やりもせんに」と言った。
鳥井信治郎は―――「やってみなはれ」と言った。
そして、ナイキのブランドメッセージは―――JUST DO IT.

サイを投げよ! すると肚(はら)が据わる。先が見えてくる。

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