ダイバーシティニュース 経済(7/7)川崎裕一【8/31までの限定公開】

川崎裕一さんのニュースピックアップ

川崎裕一:スマートニュース 執行役員

1.超小型衛星による通信網で、より安定した通信環境が実現

堀江貴文氏がファウンダーであるインターステラテクノロジズ社が、2回目のロケット打ち上げに成功。同社が取り組んでいる超小型衛星はコストも削減でき、数多く打ち上げることができる。衛星同士で通信をさせて通信網を作ることで、世界中で安定かつ高速通信が実現できたり、海水や地熱などの自然に関する精度の高いデータを収集することができる。また、日本の自動車産業界は打ち上げ時の燃焼技術に強みを持っているため、宇宙産業へ展開することも可能。

2.Amazonなどで横行するやらせレビューをなくすことはできるのか?

商品購入の際の大きな指標となるレビューの品質を担保するために、Amazonをはじめ多くの通販サイトが規約を設けているが、金銭報酬などでレビュー操作する出品者が後を絶たない。昨今ではレビューチェックサービスも誕生しており、レビューの内3分1は嘘のレビューと判断されたというニュースも。プラットフォーム側がやらせレビューを掲載しない仕組みを構築することが期待されるとともに、購入者側にも見抜く力が求められる。

3.飲食店にもダイナミック・プライシング導入の動き

東京都内の飲食店にて、客の入り具合に応じて値段を変えられるデジタルメニューが実験的に導入。これを聞いて「すごい」と思うかもしれないが、ホテルや航空券などで使われていた仕組み「ダイナミック・プライシング」を食品に展開しただけ。だが「言うは易く行うは難し」で、需給を適切に分析した様々なデータが必要になる。ダイナミック・プライシングが向いている商品、向いていない商品があり、消費者に選択肢を与えられるような導入をするべき。

4.国VS企業? 法人税率の最低ライン15%のグローバル企業への影響

法人税は非常に変動しやすいが、税率15%が最低ラインと国際的に合意された。それにより、これまで行なわれていた引き下げ競争に歯止めがかかった。そんな中、法人税の他に地域ごとの個別税制を課されていたグローバル企業は、個別税制の撤回の主張。さらに、IT企業に課されていたデジタルサービス課税の廃止も併せて主張している。最低ライン15%を交渉材料に、どんな結末になるのかが見どころ。

5.世界で増えているユニコーン企業を日本で増やすことは困難か?

コロナ禍においてユニコーン企業が5割増え、700社となった。アメリカで374社、中国で151社をはじめインド、イギリス、イスラエル、ブラジルなどの国が名を連ねる。日本でユニコーン企業が増えないのは、構造的かつ根深い問題がある。日本市場は大きいがグローバル視点で見た時の成長性はなく、またIT業界で活躍できる人材の育成力も供給力も足りない。教育から変えていかねばならない。

【スペシャルトーク】ゲスト:菅原敬さん(株式会社アイスタイルCFO)

日本最大級の化粧品コミュニティサイト『アットコスメ』を企画・運営している株式会社アイスタイルCFO・菅原敬さんに、「『アットコスメ』誕生秘話」をテーマにお話を伺った。

『アットコスメ』は新製品のリリースやブランドからのお知らせ、美容に特化したブログコンテンツ、ハウツー動画などのコンテンツを有する化粧品に特化したサイト。中でも大切にしているのは消費者によるレビュー(口コミ)。それを集計した商品カテゴリーごとのランキングも好評。実店舗も展開しており、原宿店内にはスタジオも併設。原宿という街を盛り上げることにも貢献している。

特定店舗の美容部員に関する書き込みはNG、口コミにブランドが関与することはNGといった口コミの規約を設けているが、それ以外に発生したマイナスな書き込みは自然なもの。自社のビッグクライアントの商品にマイナスな口コミが付く場合もあるが、規約の範囲内でフェアな内容であれば残しておく。

昨今SNSから情報収集するケースも増えているが、差別化や競合であるとは考えておらず、セットで使ってもらいたい。例えばライブ配信ならInstagramで見たいという需要も把握しているため、『アットコスメ』アプリではなく、『アットコスメ』の公式Instagramで行なうようにしている。また、数年前に誕生したロングセラーの化粧品に関する情報は次々と流れていくSNSからは収集しづらいが、データベースのようになっている『アットコスメ』であれば見つけやすいなど、それぞれの良さがある。

現在は広告、課金、物販などで収益化がメインで、今後もアグレッシブに収益化をしていく予定はない。それよりもユーザー、ブランド両方がハッピーになるためにはどういう商品流通をしていけばいいのかを考えている。これまではメディア、EC、店舗、と別々にビジネスを展開していたが、どう組み合わせればより喜んでもらえるのか、どうすればより賢い買い物に繋がるのかを考え、店員とユーザーがFaceTimeで繋がり、店舗内を回る。購入したい場合はECから商品が届くというオンラインカウンセリングサービスもスタートさせた。さらに少しでも国内に店舗を広げ、地方の方にも商品をお届けしたい。だが、いきなり全国展開はできないのでEコマースを利用していきたい。

菅原敬さんご経歴:1999年の株式会社アイスタイル創業時から参画し、CTOや複数の子会社の代表取締役を経験。現在は株式会社アイスタイルの取締役件CFOとして活躍する一方、グループの海外全事業の事業責任者も兼任している。

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