ダイバーシティニュース 経済(6/30)髙島宏平 【8/31までの限定公開】

髙島宏平さんのニュースピックアップ

髙島宏平:オイシックス・ラ・大地株式会社 代表取締役社長
1973年神奈川県生まれ。2000年6月にオイシックス株式会社を設立、同社代表取締役社長に就任。食に関するさまざまな事業に携わるほか、2017年より公益社団法人経済同友会、東京オリンピック・パラリンピック2020委員会の委員長に就任。2018年7月には一般社団法人日本車いすラグビー連盟理事長に就任し、競技の認知度向上や組織運営に携わる。

1. 代替肉がマーケットで急拡大している背景とは?

仕事柄よく食べるが、年々クオリティが上がっている。欧米で脱ミートの流れが急拡大している理由は、主に健康志向、動物愛護、環境志向の3つ。ここ数年では環境の部分が大きい。世界全体としてみると、約3割の温室効果ガスが農業や畜産によって排出されているからだ。おいしい代替肉によって、肉を食べる量を抑えながら地球環境を維持できればベスト。日本も技術的な貢献ができるだろう。

2. 「1日当たり100万回接種」から見える菅首相の人の動かし方

私が副代表を務める経済同友会でも、1,000人に満たない企業向けに職域接種会場を設け接種を始めた。個人的には、菅首相の「1日当たり100万回」というKPIを掲げての政治手法がベンチャー企業的で面白いと感じている。菅首相は一見達成が難しい目標を数字に置き換えて人を動かす手法が得意で、しかも成功率が高い。菅首相が数字を掲げたときは、今後も注視したい。

3. 東芝の取締役会議長再任否決に賛否の声

再任否決に経済界周囲の意見は大きく2つに分かれている。1つは、産官ともにコンプライアンス違反をしているような日本型ガバナンスへの国際的な不信が高まるという懸念。もう1つは逆で、産官の共同歩調は今や当たり前のなか、それを騒ぎ立てるほうがおかしいという意見。個人的には、国益のために国と企業がタックを組むのは必要だが、組むなら負けてはいけないと思っている。そこが今回の残念なところだ。

4. 日米共同開発の認知症の新薬が優先審査へ。予防法広めるべき

認知症の新薬という明るいニュースだが、認知症や老化は薬に頼らなくても予防する方法は多い。しかし予防医学なアプローチがあまり注目されないのは、開発から治験、承認までの過程がしっかりしていて、いわばお墨付きを得ている薬と違って、研究はされていても、薬と同じようなお墨付きが感じられないからだろうか。薬に頼らない予防法を皆が知り、実践できるようにしていくことも重要ではないかと思う。

5. 「安全・安心」のオリ・パラを開催するために

コロナ禍のなか開催が迫るオリ・パラだが、「安全」でも「安心」はできないというのが現状だ。「安全」と「安心」は意味が異なる。安心できない理由は、政治家と専門家の発信にまとまりがなく一枚岩ではないと感じるから。例えば、首都圏の人流は通常約2000万人だが、オリ・パラ開催期間中に流入するのは20万人で、これは通常時の1%に過ぎない。仮に感染者がいてもこの1%のなかからと考えればまた違って見えるのでは。「安心」につながる情報をもっと伝えていくべきだ。

【スペシャルトーク】ゲスト:明治大学 山室真優さん、千葉大学 深澤文さん

企業の経済活動でも、日常の生活でも、今や欠かすことのできない「サステナブル=持続可能な社会」。現役大学生の山室さんと深澤さんに、「サステナブル」をどう捉えているか聞いた。

山室さん:私は、いま所属している「iPledge」に入る前、高校3年生の時にボランティアとして「フジロックフェス」参加したことがある。その時に抱いた疑問が、「なぜ大人が捨てたお酒やたばこの処理を、高校3年生の私が片付けなくてはいけないんだろう」という違和感。ごみが散らかっているのを見て、自然ってこうやって破壊されていくんだなと感じた。そこからサステナブルについて考えたり、活動を続けていきたいと思うようになった。私にとって、サステナブルは当たり前のこと。マイボトルやエコバックを持つことが、日常的で当たり前であってほしいと思っている。

深澤さん:「学生団体おりがみ」では様々な社会課題に取り組んでいるが、私が思うサステナビリティとは、地球環境を守ることだけではなく、人間や社会の持続可能な発展も含まれていると思う。個人的に大事にしたいのは、カテゴリーが異なる人たちでもお互いに手を取り合って活動していくこと。

山室さん:就活でも「サステナブル」の視点は大事にしたいと思うが、私は自分の好きなことをやりたい。将来的にはゲストハウスを経営して、人と自然が繋がれるような場所を作りたいと思っている。

深澤さん:「共生社会」が自分のなかでキーワードになっている。それを意識するようになったのは、お祭りでおみこしを担いだとき。年代や性別も、自分のカテゴリーも意識せずにみんなが一致団結して楽しめる場所だと感じた。そこで共生社会のヒントをもらえたし、この感動体験をシェアしたいと思った。文化や芸術の力は社会を変えることができる。就活でも、共生した働き方ができるか。人間や社会、地球環境に寄与しているか。それらが企業を選ぶ基準になっている。

山室真優さん:明治大学の大学生。「ごみ・ゼロプロジェクト」を行っているNPO「iPledge」に所属している。

深澤文さん:千葉大学の大学生。「学生団体おりがみ」で、さまざまな社会課題に取り組んでいる。

RELATED CONTENTS