【経済】バスケットボール・チーム「茨城ロボッツ」がB1昇格、家電もアップデートなど|スマートニュース執行役員 川崎祐一×瀧口友里奈【ダイバーシティニュース】

川崎祐一さんのニュースピックアップ

1.  バスケットボール・チーム「茨城ロボッツ」がB1昇格!その要因は?

5年前には売上、成績、観客動員数のすべてが最下位であった茨城ロボッツが、B1昇格を果たした。債務超過になりかけていた状態から、ヒト・モノ・カネを集中投資する最先端の経営手法が地方スポーツに注入され、成功した好事例だ。水戸市をはじめ多様なステークホルダーを巻き込み「なぜ水戸市にスポーツが必要なのか」「なぜ地方創生の一助となるのか」を伝えていくビジネスプレゼンが成功した形だ。地方スポーツ再生の一事例としてだけではなく、強い組織づくりのあり方を学べると思う。

2. 手を使わず履ける夢のシューズ発売も、販売法で炎上

ナイキは今年2月に靴紐を結ばなくてよいシューズを発売。手を使わず、腰を曲げなくていいので高齢者でも楽に履ける優れもの。だが、ナイキの会員だけに限定販売したため、「マニア向けにしか発売しないのか」と炎上を招いた。ナイキは歴史的に障がいを持つ方などへのサポートを行っているので他意はないだろう。しかし、企業としての説明と販売手法については考えが足りなかったといえる。

3. 家電もアップデート、変わる未来の家電ライフ

米国のオーディオメーカーのソノスは、部屋の形状に合わせて最適な音を出せるスピーカーを発売した。しかも、テスラの電気自動車のように、ソフトウェアがアップデートされる。販売価格はさほど高くなくてもアップデートによって料金を回収していくという、いま旬のサブスクリプションモデルによる収益手法を導入している点にも注目だ。

4. 民事再生法申請の新電力ベンチャー企業「パネイル」に見る課題

パネイルが負債総額61億円となり民事再生法の適用を申請した。パネイルは、もともとデジタル技術やAI活用を強みとするソフトウェア会社だったが、2016年の電力の小売り自由化に伴い業界参入した。その後の電力需給を読み誤って損失が膨らんだのではないかと思う。また、東電とパネイルが合同で設立した会社に、パネイルのCTOが移籍したため、技術やノウハウが流失したのではないかという疑惑もある。スタートアップ企業にとって、技術流失は大問題だ。この疑惑が事実なのか、東電との関係はどうだったのか、今後もフォローが必要だと思う。

5. ビットコイン大暴落、暗号資産のリスク

今回の暴落の引き金は2つだと見ている。1つはテスラのCEOイーロン・マスク氏が「テスラの購入代金はビットコインで払える」と発言したが、その後発言が二転三転したこと。もう1つは、「暗号資産を規制する」という中国の発言。コロナ禍における金余りで暗号資産が膨らみ、ポートフォリオに占める割合も増えていたことから、この暴落は為替市場にも影響するほどだった。暗号資産のリスクは、価格の裏付けがなく価値算定が難しいこと。変動幅が大きい商品を持つこと自体がリスクだと言えるので、自分が許容できる変動幅の「程度」の捉え方が鍵になると思う。

【スペシャルトーク】ゲスト:高橋修一郎さん(株式会社リバネス代表取締役社長)

川崎さんの地元の後輩でもある、株式会社リバネスの代表取締役社長 高橋修一郎さんに、なぜ科学全般にまつわる事業を立ち上げ、科学教育に力を入れているのかをお伺いした。

2002年の創業以来行っている事業は「科学教育」だ。大学での研究開発のサポートや仕組みづくり、ベンチャー支援等をしている。

私は大学で、先端の科学技術を使いながら植物の病気の研究をしていたが、実際に自分たちの研究が役に立っているのか分からずにいた。同じく研究をしていた、現リバネス代表取締役CEOの丸幸弘さんと、「教育」として次世代に最先端の科学を伝えられたら、社会に貢献できるのでは、と考えたのが会社設立のきっかけだ。

科学教育を通して感じていることは、一人ひとりの「違い」には価値があるということ。今トレンドであるSTEAM教育もスキルセットとして大事だと思うが、「なぜそれを学ぶのか」「何を面白いと思うのか」が見つかると、子どもの興味はすごく広がる。なので、教える前には、「なぜ学ぶのか」「何に興味があるのか」という、一人ひとりが好奇心を爆発させられるような場づくりを大切にしている。

2020年から、茨城の教育委員会の仕事で「IBARAKIドリーム・パス」という事業に協力させてもらっている。県内で中高生に「地域の課題や自分たちが考える技術開発」についてテーマを募ったら、104つも応募があった。また、それに呼応して様々な企業が協力してくれた。今後も、若い人々が、自分たちの中から出てきた課題の解決に向けて一歩踏み出せるようなプロジェクトをやっていきたい。

実体験や自分が課題だと思うことをきっかけに学び始め、自己実現、課題実現のためにタックルしていく、そういった未来が大事なのではないかと考える。学びと実装の境界のない社会になっていくといいと思う。

髙橋修一郎さんご経歴:株式会社リバネスの代表取締役社長。茨城の日立市で生まれ水戸市で育つ。東京大学大学院新領域創成科学研究科博士課程修了。大学院修了後は東京大学教員として研究するなか、リバネスの設立から携わる。

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