ダイバーシティニュース テクノロジー(9/9)喜納信也【10/31までの限定公開】

喜納信也(きな・しんや):株式会社ミナカラ 取締役・薬剤師 北里大学薬学部卒業後、大手ERPパッケージメーカーに所属しながら、調剤薬局・漢方薬局の薬剤師として勤務する。2013年には(株)ヘルスケアスタイルラボラトリーを設立。2015年には(株)ミナカラへ社名変更。現在に至る。Twitter

喜納信也さんのニュースピックアップ

1.アマゾンが処方薬のネット販売に参入 既存薬局にとって脅威?

アメリカのアマゾン・ドット・コムが、日本で処方薬販売への参入を検討していることが分かった。中小薬局と組み、患者がオンラインで服薬指導を受けることのできる新たなプラットフォームをつくる予定。正式リリースはされていない状態だが、医療関係者からは脅威として受け取られている印象。ただ患者さんにとっては選択肢が増えるし、薬局にとってもビジネス拡大のチャンスになるかもしれない。私はポジティブに捉えている。

2.ヘルスケアに注力するアマゾン 医療サービス終了の理由は?

アマゾンは独自の医療サービス「Amazon Care」を2022年末に終了すると発表した。大企業顧客向け事業としては収益が見込めないと判断した模様。「ヘルスケア × オンライン」の産業は、GAFA(ガーファ)クラスの企業でも一発で成功させられるものではないと改めて実感。しかし大手企業が試行錯誤しながら挑戦しているので、我々ベンチャーは彼ら以上にチャレンジしていかなくてはいけないと思わされた。

3.医療用抗原検査キットが市販化へ ネットでも購入可能

新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、政府は抗原検査キットを手軽に買えるようにするための取り組みをを相次いで進めている。ここ数週間で厚労省は複数の一般用抗原検査キットを承認した。これにより病院で使われていた検査キットが一般でも購入できる。次のコロナの波がきたとき、自分で検査できると医療の効率化につながっていく。適切な判断をする上でも、国がきちんと承認したものを使うのが良いだろう。

4.経産省がEコマースの市場調査実施 市販薬の動向は?

経済産業省が調査して取りまとめた令和3年度の日本の電子商取引市場の実態によると、消費者向けの市場規模は20.7兆円となり、前年比で7.35%の増加となった。また、市販薬についてはネット販売が2014年に解禁されて以来、市場は伸び続けている。しかし去年は全ての医薬品購入に対してECでの購入は約8%。ほかの商材に比べると低い水準。まだまだビジネスチャンスはあると思う。

5.「電子処方箋」来年1月からスタート 制度導入のメリットは?

令和5年1月からの改正薬機法等の施行により、これまで紙でやり取りを行っていた処方箋をオンライン上で行う「電子処方箋」制度が始まる。過去の処方内容がデジタル情報としてストックされ、様々な医療機関・薬局が確認できるようになるので、適切な処方につながっていく。そのためには、マイナンバーを保険証と連携させ、オンライン資格確認をできるようにする必要がある。

【スペシャルトーク】オンライン薬局の経営から見えた、薬局や薬剤師のあらたな可能性

スペシャルトークでは、「オンライン薬局の経営から見えた、薬局や薬剤師のあらたな可能性」についてお話を頂いた。

ミナカラでは、服薬に関する質問をオンラインで受け付けて、即時チャットで返答するサービスを展開している。これは「オンライン診療」ではなく、患者さんの状態を踏まえた具体的判断は伴わない「遠隔健康医療相談」というカテゴリに該当するもの。「受診を検討しているが市販薬で治せないか?」「いま服薬しているものがあるが追加して良いか?」など、様々な相談をもらっている。それらに対して、市販薬をオススメすることもあれば、専門医への受診を促すこともある。

オンライン相談を24時間365日で対応してみて、店舗型の薬局ではできない価値を提供していると感じる。店舗では薬剤師と患者さんの接点は、来店されたタイミングに限られてしまう。しかし、患者さんが薬剤師の知恵を本当に借りたいのは来店という「点」のタイミングではなく、先程伝えたように、いま薬を飲んでいいのか?持病に影響が無いか?など、日常生活にある。オンライン相談は日常という「線」のサポートができている。

このサービスは働く薬剤師にとってもメリットがある。患者さんのお悩みに対しての解決支援になるので感謝される機会も多い。中には直筆の感謝の手紙をもらったスタッフもミナカラにはいる。店舗で正しく薬を出すのも大切だが、そこでは味わえないやりがいを得られる。またオンラインでの相談対応業務なので、リモートで働ける。薬局にいなくても薬剤師の仕事ができるので、ライフスタイルの変化にも柔軟に対応できる。

今後は、Amazonのように大手が参入してくる可能性もある。競合となるので脅威として捉えられがちだが、大企業が入ると制度が整備されマーケットが拡大していく一面もある。いまは同業で競い合っている場合ではない。市場拡大に向け、ヘルスケアのオンライン利用が当たり前になることを一番に考えなくてはいけない。

ダイバーシティニュース視聴方法

1.LuckyFM茨城放送のラジオ FM88.1/94.6MHz

2.YouTubeライブ配信(アーカイブでも視聴可能です)

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3. radikoでも聴取可能です

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