ダイバーシティニュース 経済(8/31)瀬尾傑【9月30日まで限定公開】

瀬尾傑(せお・まさる):スマートニュースメディア研究所 所長
1965年、兵庫県生まれ。同志社大学卒業。日経マグロウヒル社(現日経BP社)に入社。経営企画室、日経ビジネス記者などを経て、講談社に転職。2019年2月、調査報道支援のための子会社スローニュースを設立し、代表に就任。新しい時代のジャーナリズムの育成と支援に取り組んでいる。Twitter

瀬尾傑さんのニュースピックアップ

1.福岡市の「アイランドシティ」 予定より5年早く完売

2012年時点で、埋立地を使用した人工島の事業は全体で160億円の赤字が予想されていた。だが、高島宗一郎市長を筆頭に福岡市が改善に取り組み、150億円の黒字となる見込みだ。地元経済の好転とともに、土地購入者への交付金支給などを通じ、土地の売却に成功した。誰がリーダーシップを持って都市経営を進めるかで、状況が大きく変わることが分かる事例だと言えるだろう。

2.岸田首相がコロナに感染 テレワークで公務に取り組む

記者会見のために記者が官邸に集まったり、ネット環境が整っていなかったりという実態が明らかになった。官邸のセキュリティ上の問題も存在する。官民共に「技術的にはできるが上がしない」という理由でリモートを導入できないケースもある。トップが率先して新たな取り組みを進めるべきではないだろうか。

3.ウクライナ紛争の陰で、コソボとセルビアの緊張が激化

コソボは旧ユーゴスラビアが解体し、セルビアの中から独立したアルバニア人が中心の国家。コソボがこれまで使用可能だったセルビアのナンバープレートを使用不可とした。車のナンバープレートという一見小さな問題だが、これにより少数派であるセルビア系との対立が深まっている。NATO(北大西洋条約機構)に支持されているコソボとロシア・中国に近いセルビアの代理戦争の面もあり、大きな注目を集めている。

4.京セラの稲盛和夫名誉会長が死去 アメーバ経営の提唱者

稲盛氏は日本航空の再建でも知られ、日本経済を支えてきたカリスマ経営者である。旧民主党の設立にも大きく貢献した。巨大企業であるNTTと競合するKDDIも設立した。政治においても競争が必要だという考えから、旧民主党を応援してきたが、経済を牽引してきたリーダーでも、同じロジックで政治を再編成するのは難しかったと言える。

5.人工妊娠中絶の配偶者同意 理解度の低さが浮き彫りに

人工妊娠中絶について現在の日本の法律は、結婚している場合は基本的に相手の同意が必要だが、未婚の場合、性暴力による妊娠の場合は、相手の同意は必要ない。だが、NHKが行ったアンケートによると「どのような状況でも相手の同意を求める」と答えた医師が32.5%に上った。間違った法解釈、訴訟リスクへの懸念が背景にある。母体の権利よりも医師の事情が優先されている現状は見直さなければならない。

【スペシャルトーク】投資教育の重要性

スペシャルトークでは、家計再生コンサルタントでファイナンシャル・プランナーの横山光昭さんに、投資教育の重要性についてお話をいただいた。

このほど著書『一生お金に困らない! 13歳からの3000円投資生活』を出版した。その理由は、子どもたちが生きる知恵や術を持っていないと、これからの時代に対応できないと考えたからだ。インフレや超少子高齢化など、国が成長しにくい状況を理解し、行動できるかどうかが人生の明暗を分けると言えるだろう。

大袈裟に聞こえるかもしれないが、知識を身に付けることが搾取や詐欺から身を守ることにつながる。著書を「13歳(中学1年生)から」としたのは、十分に理解できる年齢だから。投資信託は時間を味方にするため、早い時期に投資すれば有利となる。成人年齢の引き下げなどもあり、子どもたちを応援したいという思いがあったことから、このような書籍を執筆した。

まずは親と共にお年玉などの範囲で投資信託に挑戦し、投資信託とは何か、投資信託の種類、株と債券について、といったことを一歩ずつ学んでいくのが理想的だ。未成年口座など、非課税の枠を活用するのがいいだろう。積み立てNISA(少額投資非課税制度)もますます盛り上がると考えられることから、勉強を始めるチャンスだと言える。

大人も見極めが難しいと思われる投資信託だが、ポイントの一つは、資産が分散されているかどうかだ。日本でいうTOPIX(東証株価指数)や日経平均株価との連動性といった、分かりやすさも大切だ。コストも重要となる。投資家が投資信託を保有している間に支払う「信託報酬」を抑えられているものがいいだろう。インデックスファンドと呼ばれる、手数料・維持費が抑えられているものがおすすめだ。

その投資信託がメジャーかどうかも一つの指標となる。純資産総額で100億円が一つの基準で、実際に買う際は「インデックスファンド コスト」などで調べるとヒントが得られる。

かつては金利が高く、預金をすれば金額が増えていたが、現在はそうではないため、社会を知り、投資を学ぶ必要がある。奨学金を利用するにしても、子ども名義の借金になる点には注意が必要だ。借りられる額ではなく必要な額だけを借りるという考えがベースになければならない。子どものために親が無理をして学費を全額出し、親が老後に困窮するケースもある。単純にお金を渡すのではなく、お金のことや生きる術をきちんと教えることが本当に子どものためになるのではないだろうか。

『一生お金に困らない! 13歳からの3000円投資生活』は、子どもから大人まで気軽に読むことができる書籍。大人であれば老後資金をゆっくり育てていくという意味でもチェックしてほしい。

横山光昭さん:家計再生コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー。株式会社マイエフピー代表。Twitter

ダイバーシティニュース視聴方法

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