ダイバーシティニュース 経済(6/15)湯浅エムレ秀和【7/31までの限定公開】

湯浅エムレ秀和:グロービス・キャピタル・パートナーズ ディレクター
グロービス・キャピタル・パートナーズで主にフィンテック(金融×IT)、人工知能、ブロックチェーン、ドローン、インターネットメディアの投資案件を担当。オハイオ州立大学ビジネス学部卒(優秀賞)、ハーバード大学経営大学院MBA修了。Twitter  note

湯浅エムレ秀和さんのニュースピックアップ

1.米ウォルマート、ドローン配達を年内に6州・400万世帯に拡大

米ウォルマートがドローンによる商品配達について、2022年中に米国内の6州、400万世帯で利用可能にすると発表した。送料は1回3.99ドル(約535円、1ドル=134円)で、総重量10ポンド(約4.5キログラム)までの商品を注文から最短30分で届ける。飛行中のドローンへのいたずらも懸念されるが、利便性を考えると使いたい人は多いのではないか。まず運用してみて課題を明らかにし、技術面と運用面の進化を図ればいいと思う。

2.テレワーク普及でWeb会議導入率56%に、パーソルHDが調査

パーソルホールディングスはこのほど、ITツールの導入・活用に関する調査結果を公表した。今年4月に大企業や中小企業の約1,000人を対象に調べた。企業でWeb会議システムを使う人は56%に達し、コロナを機に導入が加速した。コロナ禍は不便なことも多かったが、結果としてはDX(デジタルトランスフォーメーション)化を進展させたと思う。

3.ENEOS、EV用充電器の整備を本格化へ NECから事業取得

ENEOSが電気自動車(EV)用充電器の運営事業を開始したと発表した。日本はEV用のインフラ整備が遅れていたが、NECから充電器4600基を買収し本格展開する。ESG(環境・社会・企業統治)投資の活発化にも配慮した方針だろう。充電器の整備はEVシフトの加速につながる。テスラは充電器を自前で整備しているが、日本車メーカーの場合はどうか。車メーカーと石油元売り会社が「持ちつ持たれつ」の関係にあったのも確かだ。

4.自転車配達が生鮮品や日用品に拡大、日本でのニーズは!?

フード・デリバリーだけでなく、生鮮品や日用品を自転車で30分以内に配達する「クイックコマース」が注目されつつある。欲しいものをすぐに買えるコンビニ大国・日本で、配達料を払ってでも頼むニーズがあるかどうか、懐疑的な声もある。海外では15分以内に商品が届くこともあるようだ。さらに付加価値として、焼きたてのピザやアイスクリームを日用品と同時に届けるサービスもあるという。

5.映像配信サービスの王者逆転なるか?  「Disney+」が好調

ストリーミングサービス「Disney+(ディズニープラス)」は、2022年1~3月期の新規契約者が790万人となった。一方、競合のNetflixの加入者数は過去10年間で初めて減少に転じた。Netflixの加入者は2007年から10年かけて1億2000万人に到達したが、Disney+は2019年から3年で同じ水準に達している。Disney+は年内に広告付きの格安プランを始める予定で、今後加入者がNetflixに追いつく可能性もある。多彩なコンテンツが魅力で、Netflixに加えてDisney+にも入る人が増えたようだ。

【スペシャルトーク】保険テック「justInCase」の事業

スペシャルトークでは、株式会社justInCase(ジャストインケース)代表取締役の畑加寿也さんに、同社の事業内容についてお話をいただいた。

数学者になりたいと思い、大学は数学科に入学したが、違和感を抱いてしまい数学者の道から方向転換することにした。数字を取り扱ったり分析したりするのは好きだったので、生命保険や損害保険、年金などの数理業務を行うアクチュアリーの道を選んだ。

justInCaseの事業は大きく2つある。一つは、個人向けの少額短期保険事業、もう一つは保険会社向けのシステムサービスの提供だ。

少額短期保険とは、かつての「無認可共済」を規制するためにできた日本特有のものだ。当社の商品には、スマホの修理用保険として月500~1000円ほどで利用できる「スマホ保険」や、「わりかん がん保険」などがある。

「わりかん がん保険」は、保険料を加入者同士で割り勘する仕組みだ。契約者ががん患者となったら、他の契約者全員からおカネを「事後徴収」する形となっている。徴収の際に手数料をいただくので、助け合う人が多ければ多いほど企業としての収益が拡大することとなる。生命保険や損害保険は、システムもレガシー化してしまっていて、時代のスピードに追いついていない面があるが、少額短期保険は時代の変化にいち早く対応できるのが最大の特徴といえる。

保険会社向けのシステムサービスは、新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた頃に立ち上げた事業だ。同じ頃に進めていた事業計画を捨てることにし、コロナに対応した保険を約1カ月でつくった。通常は平均で12カ月はかかるものだ。

アメリカや中国でも当社で扱っている「わりかん保険」のような商品が販売されているのだが、実は規制が厳しい。半面、日本の規制は厳しすぎるというわけではないので、今の枠組みの中でどうするかを考えることができる。イノベーションが生まれる余地が残されているのが良い点だと思う。保険業とは「安心を届ける」仕事だ。商品を通じ、本物の価値を届けることに注力したい。

畑加寿也(はた・かずや)さんご経歴:2004年京都大学理学部卒業。保険数理コンサルティング会社Millimanで保険数理に関するコンサルティングに従事。その後JPモルガン証券、野村証券、ミュンヘン再保険において、商品開発・リスク管理・ALM等のサービスを保険会社向けに提供。2016年にjustInCaseを共同創業し代表取締役に就任。日本アクチュアリー会正会員。一般社団法人Fintech協会理事も務める。Twitter

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1.LuckyFM茨城放送のラジオ FM88.1/94.6MHz
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