ダイバーシティニュース 経済(6/8) 金泉俊輔【7月31日までの限定公開】

金泉俊輔(かないずみ・しゅんすけ):株式会社News Picks Studios代表取締役CEO
フリーライターとして活動後、女性情報誌、女性ファッション誌の編集を経て、「週刊SPA!」編集長、ウェブ版「日刊SPA!」を創刊。株式会社ニューズピックスへ移籍後はNews Picks編集長、プレミアム事業執行役員を経て、2020年1月から現職。Twitter

金泉俊輔さんのニュースピックアップ

1.EU、ロシア産原油の禁輸措置で合意 年末までに9割減

制裁には段階がついており、2022年末までに90%の輸入削減を発表している。ハンガリーのような港湾からの石油輸入ができない内陸国の場合、ロシア産原油禁輸による経済への影響は大きなものとなるが、それでも欧州連合(EU)として態度を示した形だ。米原油先物は直近で120ドル台に上昇している。石油輸出機構(OPEC)は増産を決定し、ロシア産原油に頼らずに済む態勢づくりを目指しているが、本当に中東などの産油国が増産できるかがポイントとなる。

2.Amazonの電子書籍「Kindle」が中国市場から撤退へ

中国当局によるIT企業への検閲や圧力が強まるなか、グローバルIT企業の中国での事業環境はより厳しくなっている。世界はフラットになっていくかと思われていたが、真逆の方向に行っている。一方、中国からすると海外企業が参入してくるよりも、アリババなどある程度検閲が可能な有力な国内企業による「チャイナスタンダード」を作りたいのは理解できる。

3.QRコード決済の取扱高が過去最高、交通系ICカードを上回る

交通系ICカードが先行して利用されていたなかにあって、QRコード決済はかつてはアプリを開く手間などから、普及は難しいのではないかと言われていた。しかし、現在の取扱高は交通系ICカードの5〜6兆円に対し、QRコードは7兆3487億円となっている。QRコード決済は店舗側の導入コストが低い。街の小さな店舗や地方でも簡単に導入できるため、セキュリティ面などに多少の不安は残るとはいえ普及が進んでいる。

4.日本の「空中バイク」が世界へ 海外の富裕層に売り込み

ドローン開発などを手掛けるA.L.I. Technologies(東京都港区)が、国内に続き海外の富裕層に向けた空中バイクの販売を本格化させる。国内で空中バイクを開発するのは主にベンチャー企業だが、海外では自動車や飛行機を製造するメーカーも開発を行っている。私有地でしか運転できない日本に比べ、海外での規制は緩く、砂漠などでの有効な移動手段として期待されている。日本においても2025年の大阪・関西万博での利用が計画されている。

5.米テスラの営業利益率は「異次元」の19%台  22年1~3月期

通常、自動車メーカーの営業利益率は10%前後かそれ以下だが、電気自動車(EV)の製造販売を手掛ける米テスラは2022年1〜3月期の営業利益率が19.2%に上った。その理由は、自動車に搭載される部品点数を1/3に抑えていること、工場稼働率が100%を超えるように従業員の配置をしていることなど、徹底した効率化にある。CO2排出権の売買において常に有利であることや、ディーラーを持たないことなども挙げられる。

【スペシャルトーク】大王製紙元会長・井川氏の新著『溶ける、再び』

スペシャルトークでは、大王製紙元会長の井川意高氏に、6月末に発売予定の著書『溶ける、再び』(幻冬舎)についてお話を頂いた。

2011年に自らが事件を起こしたことで、大王製紙を立て直した父親も職を追われることとなった。父が亡くなって3年経ったこのタイミングで、父への追悼と自らの反省も含め、現経営陣との生々しいやり取りを公開していいだろうと考え、累計15万部のベストセラー『熔ける 大王製紙前会長・井川意高の懺悔録』の続編の執筆を行った。

私は元々ギャンブルが好きで、大きな負けを取り返すために子会社から資金を借り入れてしまった。よく質問を受けるが、ギャンブルが好きで依存症の気質がある人間とそうでない人間は、感覚が通じ合わない。ちょっとしたきっかけがあれば元の状態に戻ってしまうこともある。新著でも触れているが、出所後も海外のカジノに行ってしまっている。親子の葛藤や企業内のクーデターをメインに書いているが、ギャンブルとの付き合いについても赤裸々に記した。

企業でクーデターが起きた理由には「慢心」があったと考えている。赤字部門を立て直した中で「これだけのことをしたのだから、これくらいは許されるだろう」という驕りや甘えがあった。クーデターを起こす側は決して正義感のみではなく権力欲もあった。結果的に足を掬われた形になるが、クーデターを通して価値観が変わったかというとそうではない。

現在の日本人が抱える問題として同調圧力がある。最近気になったのは小学校での「あだ名禁止」のニュースだ。いじめを防ぐという意図は納得できるが、そうであればいじめがなぜいけないかを考えさせるのが本来の教育だ。本人が嫌がるようなあだ名を付けるのはやめましょう、と指導するべきで、一律で禁止するのは違うのではないか。

画一的な指導の方が楽と言うだけで、これは刑務所の仕組みと変わらない。学校でも企業でも上の者が楽になるために規則が作られ、どんどん息苦しい社会となってしまっているのが非常に残念だと感じている。国民性はそう簡単に変わらないかもしれないが、これからの若者に期待したい。

井川意高(いかわ・もとたか)さんご経歴:1964年京都府生まれ。東京大学法学部卒業後、1987年大王製紙入社。2007年取締役社長。同会長を務めていた2010~11年、カジノで使用する目的で子会社から総額106億円の資金を借り入れた事実が発覚し会長を辞職。その後会社法違反(特別背任)で逮捕、有罪判決を受けた。

ダイバーシティニュース視聴方法

1.LuckyFM茨城放送のラジオ FM88.1/94.6MHz
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