ダイバーシティニュース 経済(5/18)湯浅エムレ秀和【6/30までの限定公開】

湯浅エムレ秀和:グロービス・キャピタル・パートナーズ ディレクター
グロービス・キャピタル・パートナーズで主にフィンテック(金融×IT)、人工知能、ブロックチェーン、ドローン、インターネットメディアの投資案件を担当。オハイオ州立大学ビジネス学部卒(優秀賞)、ハーバード大学経営大学院MBA修了。Twitter  note

湯浅エムレ秀和さんのニュースピックアップ

1.マスク氏、偽アカウント率問題でTwitter買収額の見直しを示唆

イーロン・マスク氏がTwitterの買収価格の見直しを示唆した。Twitter側は偽アカウントを全体の5%未満としているが、マスク氏はAI技術が発達するなか偽アカウントの割合を厳密には証明できないと反論、少なくとも20%だと指摘し、実際の利用者が少なければ企業価値も目減りする可能性もあるとした。5兆円を超える買収額は最近のテック株暴落前に提示されたため、より安く買収したいマスク氏の揺さぶりとも推測される。

2.「メルカリ物価・数量指数」の提供開始 幅広く活用に期待

メルカリが取引量や平均価格の推移をデータとして示す「メルカリ物価・数量指数」を東京大学と共同開発し、提供開始した。政策や経済の裏付けデータの多くはまだアナログで収集され、時間が経過したデータが使われる場合も多い。EBPM(Evidence Based Policy Making)という言葉が注目されているが、今後このような動きが増えれば、よりタイムリーな意思決定にもつながるので、注目したい。

3.中国の水産物養殖が世界の食糧危機を救う!?

日本では感じづらいが、世界的には食糧危機が大問題になっている。世界人口は今後さらに増えるとみられているが、こうなると食糧危機は不可避だ。こうしたなか、あらためて注目されるのが過去20年ほどトップを走る中国の水産物養殖だ。すでに世界の水産物の消費量は養殖が天然を上回っているが、これ以上増えると餌などによる水質汚染の影響も懸念される。環境負荷だけを考えると結果的に菜食主義が最適かもしれない。

4.「最近の若者は反抗的」論は誤解であると歴史家が指摘

「最近の若者が反抗的だ」というのは現代特有の問題ではなく、その時代の困難を「世界情勢が悪化した証拠だ」と、間違った解釈をしていることが原因だと、歴史家ヨハン・ノルベリが指摘した。いつの時代も「最近の若者は」と言われるが、「良かった時代」について聞いた米国の調査によると、最近の調査では1980年代、80年代の調査では50年代、50年代の調査では20年代と、「30~35年前が良かった」との回答が多い。生物学的に10代の記憶が最も残りやすいとされているからだろうか。

5.米国でテクノロジー株急落、「冬の時代」突入は本当か

米国を中心にテクノロジー関連株が暴落し、中には80%下落した銘柄もある。金利の上昇で資金の流れが停滞し、将来の成長のために資金が必要なテック関連株や、中長期的利益が期待される新興企業株に影響が出ている。未上場企業に対しても一転、投資控えや投資条件の厳格化が起きている。ただし冬の時代の到来とはいえず、テック関連株の急落も過熱気味な状態からの適正な調整にも見え、あまり悲観はしていない。

【スペシャルトーク】金利と住宅・不動産ローンのゆくえ

スペシャルトークでは、日本の金利と住宅ローン、不動産ローンについて、株式会社MFS取締役COOの塩澤崇さんにお話を頂いた。

MFSは、「モーゲージフィナンシャルサービス」の略で、住宅ローンに特化した金融の会社だ。オンラインで住宅ローンを比較し、提案を受けられる「モゲチェック」と、不動産投資サービス「インベース」という大きく分けて2つのサービスを展開している。

日本は金融緩和政策を支持し、日銀は景気テコ入れのためマイナス金利を導入している。これが解除されるのは、持続的な2%のインフレを達成した時だ。これは言い換えれば、賃金が上がり、購買需要が高まり、物価が上がるといった、「いい経済が回っている」状態だが、日本では過去30年、賃金は上昇していない。

私は賃金が上昇するきっかけになるのは、バブル世代が定年退職する2030年以降だと見ている。この世代は人口が多いので、退職で抜けると一気に労働のマーケットの需給が引き締まる。今のミドル・若手層は、バブル世代と比べて簡単に転職する傾向があるので、彼らを引き留めるために、経営層は賃金を弾ませるだろう。

不動産に目を向けると、金利と不動産価格は表裏一体といえる。低金利が続くなかでは不動産価格も高止まっている。住宅ローンでは固定金利にするほどの金利上昇リスクがないと考えられるので、変動金利が第一の選択になると思う。現在、変動と固定では金利差が1%ほどあるため、35年ローンで考えた時、総返済額の差は700万円にもなる。

不動産には「賃貸か購入か」という論議がつきまとうが、首都圏で駅から徒歩10分以内の場所であれば、不動産価格は値崩れせずアセットとして残り続けるので、経済的な観点だけで見れば購入したほうがよいと思う。駅からやや遠い郊外は検討が必要。そうでなければ「この不動産がいい」という、ときめきを大切にしてほしいと思う。

塩澤崇(しおざわ・たかし)さん略歴:東京大学大学院情報理工学系研究科修了。モルガン・スタンレー証券を経て 2009年にボストン・コンサルティング・グループに入社。2015年よりMFS 取締役COO。 Twitter

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