ダイバーシティニュース 経済(4/27)瀬尾傑さん【5/31までの限定公開】

ダイバーシティニュース 経済(4/27)瀬尾傑さん【5/31までの限定公開】

瀬尾傑(せお・まさる):スマートニュースメディア研究所 所長

1965年、兵庫県生まれ。同志社大学卒業。日経マグロウヒル社(現日経BP社)に入社。経営企画室、日経ビジネス記者などを経て、講談社に転職。2019年2月、調査報道支援のための子会社、スローニュースを設立し、代表に就任。新しい時代のジャーナリズムの育成と支援に取り組んでいる。Twitter

瀬尾傑さんのニュースピックアップ

1.新潟・旧山古志村、NFTによるデジタルアートの販売開始

錦鯉の産地である新潟県長岡市山古志地区(旧山古志村)。高齢化と過疎化が進む中、NFT(非代替性トークン)によるデジタルアートの販売を始めた。アートを購入することで山古志地区のデジタル住民になることができるという特徴がある。山古志地区への居住を問わず、同地区と関わりを持つ人々による「関係人口」を増やし、地域の発展につなげていこうというチャレンジだ。Web3(ウエブスリー)の世界でも大きな注目を集めている。

2.通知表を廃止した神奈川県の公立小学校、2年経ち変化は?

神奈川県のある公立小学校が、新校長の問題提起によって2020年に通知表を廃止した。教師や保護者から賛否両論があったが、この2年でまずは教師に変化が起きた。例えば、運動会の団体競技ではクラスごとの順位ではなく、そのクラスが前年度と比較してどう変化したかに注目するようになった。一人ひとりが成長を感じられるような評価を目指しているようだ。日本の教育現場でも、リーダーや現場の教員が既存のルールを変えようとすれば変えられるという可能性を示したニュースだと言える。

3.米国発祥の最高級ホテルが日本初進出 2024年に宮古島で開業

ウルトララグジュアリークラスのホテルを運営する「ローズウッドホテルズ&リゾーツ」が2024年、沖縄県宮古島市に新たなホテルを開業する。金額にとらわれず、特別な体験をしたいと考える富裕層向けのホテルが現在、次々と誕生している。歴史や文化を学べるツアーなどの需要も高く、世界的に超富裕層向けの観光モデルに注目が集まっているところだ。ポストコロナのなかで、日本においてもこういった層をどう取り組むかが重要になってくる。

4.中国大手企業、「サハリン2」の英シェル持ち分買取で協議

ロシアにある石油・天然ガス開発事業「サハリン2」の天然ガスは日本にも輸入されており、日本国内の天然ガス需要の1割程度をロシア産が支えている。これまでサハリン2に出資していたシェルが撤退し、中国企業がシェルの持ち分を買い取った場合、日本が購入していた天然ガスを中国が購入するようになる可能性がある。ウクライナ問題の中で中国が着実に力をつけている。長期的な安全保障とそれに伴うエネルギー確保について考えると、日本もしたたかに立ち回る必要があると言える。

5.元テレ朝アナウンサーがトヨタの所属ジャーナリストに

元テレビ朝日アナウンサーの富川悠太氏の就任に疑問の声も上がっている。自社に不利な情報であっても発信する独立性があるかなど、トヨタ自動車が考える「ジャーナリズム」のあり方が問われている。半面、新聞社所属の記者が、勤務する新聞社に不利な情報であっても、情報を発信しているのかというと、必ずしもそうではない。既存のジャーナリズムに独立性はあるのかという点も問われているのだろう。企業のスポンサー活動をもとに中立的なスタイルで情報発信する「ブランドジャーナリズム」の信頼性とその中身が、情報の受け手側にどう評価されるかも今後のポイントだ。

【スペシャルトーク】編集者の仕事や出版業界の今

スペシャルトークでは、2021年にビジネス書を扱う出版社BOW&PARTNERSを設立した編集者・文筆家・実業家の干場弓子さんに、編集者の仕事の面白さや出版業界を取り巻く環境や今後の展望を伺った。

編集者は基本的に黒子(くろこ)。以前、設立に参加したディスカバーでは新人著者も多く、共同著書のようになるケースも多数あった。その中で、自分の責任で発信をしたいと思うようになったが、セルフプロデュースやブランディングが苦手なことに気付いた。一方で、編集者としての楽しみの一つに本を通して人と人を繋ぐことがあった。裏方ではあるがプロデューサー的な役割ができる魅力に改めて気づき、出版社を設立した。

紙の本を取り巻く環境が変わり、情報伝達の選択肢は多彩になっている。何十万部と売れる本は少なくなっているが、本というのは元々そういったもの。海外では日本よりはるかに少ない数千部の発行数でもビジネスとして成立している。少ない部数だとしてもその書籍を求める人がおり、書籍に影響を受けて行動を起こす人がいるのも事実だ。

日本の課題の一つが、書くべき人が本を書いていないこと。欧米ではパラダイムシフトを起こすような本を書くのは大学の先生や研究者だ。「こんまり」さん(片付けコンサルタントの近藤麻理恵氏)の書籍が世界的ベストセラーになったのは奇跡的なことだった。日本にも海外に影響を与えるような研究者はいるはずなので、そうした人を発掘・発信したいというのが現在の夢。研究者が書いた本がベストセラーになり、一般の方にもメッセージが伝わるといいと考えている。

干場弓子(ほしば ゆみこ)さん経歴:愛知県出身。1984年から出版社「ディスカバー・トゥエンティワン」 の設立に参画。1985年、同社設立に伴い30歳で取締役社長に就任。2019年に同社から独立し、自身の事務所を設立。2021年、ビジネス書を扱う出版社の株式会社 BOW&PARTNERS(ボウ&パートナーズ)を設立。Twitter

ダイバーシティニュース視聴方法

1.LuckyFM茨城放送のラジオ FM88.1/94.6MHz
2. YouTubeライブ配信(アーカイブでも視聴可能です)https://www.youtube.com/channel/UCOyTwjQoiUJXxJ8IjKNORmA
3. radikoでも聴取可能です

最新情報は、Twitterでご確認ください。

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