ダイバーシティニュース テクノロジー(4/22)清水亮【5/31までの限定公開】

清水亮(しみず・りょう):ギリア株式会社 取締役会長

深層学習を中心とした人工知能分野の研究開発を専門とし、自らプログラミングも行う。2005年には情報処理推進機構(IPA)より「天才プログラマー/スーパークリエイター」として認定。2017年に「ヒトとAIの共生環境を目指す企業」ギリア株式会社を設立する。代表的な著書は『よくわかる人工知能』(KADOKAWA)、『教養としてのプログラミング講座』(中央公論新社)他。

清水亮さんのニュースピックアップ

1.日本政府が懸念する外資系巨大IT企業の支配力

スマートフォンの基本ソフト市場の競争環境を巡り、アップルとグーグルの米IT大手2社による寡占を日本政府が問題視していることが分かった。ただ2社の寡占は2008年頃から始まったもの。今になって問題視していることに衝撃を受けた。今さら警戒してもどうにもならないが、政府がこうした危機感を示したことで、(アプリ配信などにかかる)2社への高い手数料が引き下げられるのではという期待は広がるかもしれない。

2.伸びる5Gスマホの出荷台数 端末価格の低価格化も

2021年の5Gスマートフォン出荷台数は、前年のおよそ3倍となる1960万台となり、スマートフォン全体の72.1%までに拡大した。5Gスマートフォン市場に限定したシェアは、アップルが57.4%でトップとなっている。5Gスマホも価格が下がっており、手に入りやすくなっている。5Gだからできることはまだ少ないが、普及が進めば、新しいサービスが生まれることも見込まれる。

3.ネットフリックス、会員が10年ぶりに減少

米動画配信サービス大手ネットフリックスは、第1・四半期の契約者数が20万人減少し、2億2160万人になったと発表した。会員の減少は物価上昇やウクライナ情勢、競争の激化などが影響したもよう。他には、見たいものは一旦見れた、という利用者が置かれている状況もあるのではないか。いままでNetflixの視聴に使われていた時間が、何に置き換わっていくかに興味がある。

4.壁掛けで使える「スマートディスプレイ」の実力

米アマゾンが、15.6型のフルHDスマートディスプレイ「Echo Show 15」の販売を開始した。ディスプレイというよりも額縁のようなデザインで、横向き・縦向きのどちらでも使用可能。Alexaなどのスマートスピーカーは音声のみのため、利用者にとって情報がうまくキャッチしにくい面があった。視覚を通じ、より情報が入ってきやすくなると思う。

5.イーロン・マスク氏 vs Twitter 買収の背景は?

イーロン・マスク氏が、SNS大手の米ツイッターに430億ドル(およそ5兆5000億円)での買収を提案した。同社は買収防衛策の検討に入るなど反発している。いまやTwitterは社会インフラになりつつあるが、その情報発信のルールは同社だけで決めている現状がある。インフラのルールを一企業が決めている危うさに、イーロン・マスク氏が一石を投じているのではないかと思う。

【スペシャルトーク】「焼鳥屋のDXとWeb3」

スペシャルトークでは、「焼鳥屋のDXとWeb3」についてお話を頂いた。

最近、焼鳥屋の大将から「DXって何?」と聞かれたことがあった。そもそもDXはデジタルトランスフォーメーションの略で、企業がシステムの刷新をしつつ、デジタル中心の業務に変革していく動きを指すのが一般的だ。とはいえただのデジタルツールの導入でDXと言っているケースが多い。本当のDXであるかは、デジタルを起点に顧客との接点が変わる等、仕事の出発点が変わっているかで判断できる。

うまくDXを実現した代表的なビジネスはUber Eatsだ。出前機能を持たないお店側と、出前してもらいたい人のマッチングという新しい発想から、宅配代行サービスとして飲食店を裏側からDX化することに成功した。顧客の接点を「来店してもらう」から「自宅へ届ける」に変えたことはDXと言えるだろう。では焼鳥屋の場合はどうか。Uber Eatsを使うことはできるだろうが、焼き鳥は届ける時間が長ければ大きく味を落としてしまう食べ物だ。もしUber Eatsで、食べてみて美味しくないと感じたら、二度とその店を利用することはないだろう。これでは焼鳥屋が損をすることになる。良いDXとは言えない。

ただ大将と話をしていると、すでにDX化していることがあった。それは大将が常連に対し、緊急事態宣言が終わるタイミング等に、次回のオープン日や時間をLINEで伝えていたと言うのだ。顧客との接点が、今までは顧客側が店舗に足を運ぶことから始まっていたのに対し、LINEというデジタルツールで大将が連絡したことから始まっているので、これはDXと言える。

またDXを進める上で、一緒に語られることが多いのがWeb3(ウェブスリー)だ。Web3とは、これまで情報を独占してきた GAFAM 等に対し、分散管理することで情報の主権を民主的なものにする概念のこと。焼鳥屋はDX化した部分もあるから、次はWeb3に対応していったほうが良いという流れがくるかもしれない。焼鳥屋の運営権を顧客全体で所有し、分散管理が始まるという未来もあるだろう。

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