ダイバーシティニュース 経済(1/12)金泉俊輔【2/28までの限定公開】

金泉俊輔(かないずみ・しゅんすけ):株式会社NewsPicks Studios代表取締役CEO

フリーライターとして活動後、女性情報誌、女性ファッション誌の編集を経て、「週刊SPA!」編集長、ウェブ版「日刊SPA!」を創刊。株式会社ニューズピックスへ移籍後はNewsPicks編集長、プレミアム事業執行役員を経て、2020年1月から現職。Twitter

金井俊輔さんのニュースピックアップ

1.アップル、史上初の時価総額3兆ドル超え 東証1部の半分相当

アップルが米株式市場で一時、過去最高値を記録し、時価総額が世界で初めて3兆ドルを超えた。iPhoneを中心とする製品の世界への浸透とブランドへの信頼を強みに、自動運転車や仮想現実の新市場を開拓する姿勢が評価され、1兆ドルから約2年で3倍まで膨らんだ。コロナ禍が追い風になった業種の代表格であり、今後もアップルの動向から目が離せない。

2.米2021年新車販売、GMを抜きトヨタが初めて首位に

2021年米国新車販売台数は、ゼネラル・モーターズ(GM)が221万8000台、トヨタが233万2000台となり、首位を90年間貫いてきたGMを抜き、トヨタが史上初のトップとなった。半導体不足でGMは減産し、トヨタも世界では減産したが、米国では10%増やした。ただし、世界的なEV(電気自動車)シフトは、ハイブリッドで世界を席巻してきた日本車メーカーへの圧力との見方がある。EV市場でも日本の技術やサプライチェーンが実力を発揮すると期待したい。

3.米金融大手シティグループ、ワクチン未接種の従業員解雇へ

米金融大手のシティグループが、従業員7万人のワクチン接種率が90%超となり、未接種の従業員を解雇する方針を示した。解雇規制のある日本では行き過ぎだとの見方もある。米政府は契約企業に接種の義務化を要請。その該当企業として、コンプライアンス遂行のための判断だと考えられ、契約社会の米国の一端が垣間見える現象だ。ただし日本政府が同様の方針をとるとは考えづらい。シティグループの各支社・支店の動向にも注目だ。

4.日立、ジョブ型雇用を全社員に拡大 社外にも条件公開

日立製作所は、ジョブ型を早期に適用し、管理職には数年前から導入済みだが、国内2万人を対象に今年7月にも、一般社員を含む本体の全社員に広げる。職務記述書「ジョブ・ディスクリプション(JD)」を社外にも公開し、JDに合致する人材を社内外の同一線上で選ぶ。ただ一企業だけでは日本全体の雇用の最適化や流動性の促進にはならない。また日本で一般的な「メンバーシップ型」の良さを生かしつつ、新しい働き方をどう見つけるかが課題だ。

5.注目高まるWeb3ムーブメント、非中央集権型の夢実現か幻か

Web3.0は6年以上前から提唱されてきたが、昨年末からまた注目が高まっている。インターネットの民主化がWeb1.0、GAFAなどビックテックのプラットフォームに人が集中したのがWeb2.0。Web3.0はブロックチェーン技術をベースに分散型で、ビックテックに対抗し得る技術として期待される。ポイントはメタバース空間などでの所有権の保有。夢が膨らむが、所有は個人ではなくベンチャーキャピタルで、今後新たに中央集権的な事業体ができるのではと懐疑的な見方もある。

【スペシャルトーク】チョコレートビジネスの現在

スペシャルトークでは、チョコレートブランド「Minimal」の運営会社、株式会社βaceの山下貴嗣さんに、起業ストーリーやチョコビジネスの最新事情についてお話いただいた。

チョコレートの原材料のカカオ豆を赤道直下の産地へ自ら買い付けに行き、東京・白金高輪の工房で手づくりしている。一般的には加工済みの生地を仕入れて作るのだが、すべて手作りするのが当社の特徴だ。ブドウの産地や品種で味が変わるワインのように、チョコレートも豆から選ぶことで理想の味を実現できる。また多くのチョコブランドは顧客の9割を女性が占めるが、当社はペルソナを男性に据え、男性客が4割を占める。

日本は少子高齢化でGDP(国内総生産)も下方傾向にあり、量の経済では勝てない。日本の器用さやマニアックさを生かしたモノづくりで、商品が世界のスタンダードになれば、日本のブランディングにつながる。先人が築いた豊かな日本を次世代に残したい。コロナ禍で計画の変更はあるが、海外へのリアル店舗の出店は当初からの目標だ。今後数年で海外への出店を狙いたい。

国内のチョコレート市場は直近10年で1000億円以上伸び、成長産業だ。ハイカカオのような高濃度チョコレートに代表される健康志向と、コロナ禍の影響もあるが高級ショコラブームの2大トレンドが市場をけん引している。業界全体ではリアル店舗での購買が落ちこんだ分、EC(電子商取引)が伸びている。

ネットで何でも買えるからこそ、自社の特徴を正確に届けるマーケティングが重要だ。SNSの発信にも力を入れている。一方で、賞味期限の厳格な管理や物流の整備、冷凍・冷蔵・常温の温度別の送り分けは非常に労力を要する。多くの洋菓子店がECに踏み込めない理由でもある。コロナ禍のバレンタイン商戦では、ECと店舗、催事のバランスが重要だ。店舗が落ちれば在庫をECにすぐ回せるようにしている。一方で、当社は非効率的な手仕事にこだわっている。手仕事、手作りでいかにたくさん作って届けられるか、挑戦したい。

山下貴嗣(やました・たかつぐ):1984年岐阜県生まれ。慶応義塾大学商学部を卒業後、リンクアンドモチベーションに入社。マネジメント業務や新規事業立ち上げ、東証1部上場を経験。その後退職し、2014年12月にチョコレートショップ兼工房のMinimalを立ち上げ、現在に至る。Twitter  note

ダイバーシティニュース視聴方法

1.LuckyFM茨城放送のラジオ FM88.1/94.6MHz
2. YouTubeライブ配信(アーカイブでも視聴可能です)https://www.youtube.com/channel/UCOyTwjQoiUJXxJ8IjKNORmA
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