ダイバーシティニュース テクノロジー(1/7)鈴木 寛【2/28までの限定公開】

鈴木寛:東京大学教授/慶應義塾大学教授

東京大学法学部卒業後、通商産業省(現:経済産業省)へ入省。資源エネルギー庁、国土庁、産業政策局等にて勤務。退官後、慶應義塾大学助教授へ。その後、参議院議員、文部科学副大臣(2期)、文部科学大臣補佐官(4期)として活躍。現在は東京大学教授、慶應義塾大学教授、社会創発塾塾長、Teach for All Global Board Member、日本サッカー協会理事など、様々な顔を持つ。Twitter 公式サイト

鈴木 寛さんのニュースピックアップ

1.日本の半導体の復権なるか?九州の8高専が取り組む技術者育成

政府は高等専門学校での「半導体の専門人材育成」に取り組む方針を発表した。今から20年程前は日本の半導体メーカーは本当に強く「世界一」と言われていたが、現状は残念ながら違っている。半導体受託製造大手の台湾積体電路製造(TSMC)が熊本県に工場を設置する背景を受け、九州の8高専を人材育成の拠点として整備。技術の担い手を増やし、「日の丸半導体」の復権につなげたい考えだ。

2.脱炭素社会を支える先端技術 電動航空機から薄型太陽電池まで

温暖化ガス排出を実質ゼロにするため、日本をはじめ多くの国が積極的に研究開発を進めている。太陽電池にしても、薄型になったり小型になったりと大きく進化。そして、電気自動車、電気で動く航空機にまで普及している。21年9月には、英ロールス・ロイスが開発する電動航空機が試験飛行に成功。22年はさらに活発になると予想される。

3.手術支援ロボットの活用広がる 次々と新規参入企業が

アイルランドの医療機器世界最大手メドトロニックが参入し、2022年にも日本で承認を得る可能性が出てきた。手術支援ロボットは、複数のアームを医師が離れた場所から遠隔操作。医療現場や患者の負荷軽減につながるとも言われる。新規参入企業が増えることで価格も下がり、手術データも増え、手術の質も高まる。好循環に入ったといえるだろう。

4.触覚を再現する「ハプティクス」、仮想現実がよりリアルに

振動で手触りや衝撃を再現する技術「ハプティクス」によって、現実に近い触覚表現が可能だ。身近なところでいえば、スマートフォンのクリックしたような感覚がそれだ。これにより、コンテンツに新たな価値が生まれる。ゲームのほか、医療や電子商取引などへの応用が期待される。見る・聞く、そして「触る」が加わることで、デジタル体験が大きく変わっていく。

5.22年度のサービス開始を目指す自動運転「レベル4」

レベル4は“ブレインフリー”とも呼ばれる。運転を意識しなくてよく、万が一の時のため人間が座っている状態だ。政府は、22年度にサービスを実現する計画を策定。25年には、トラックによる物流サービス、自家用車の高速道路での走行実現も目標に掲げる。レベル4の場合、責任能力を人間なのか、AIなのか…どこに問うのかを議論しなければいけない法律的な難しさがある。

【スペシャルトーク】「大学ファンド制度」

スペシャルトークでは、「大学ファンド制度」についてお話を頂いた。

大学ファンド制度とは、政府主導の世界最高水準の研究力をめざす大学を支援する取り組み。基金の資金を運用することで、研究基盤構築への支援を長期的・安定的に行なうための財源を確保する。運用は4.5兆円からスタートし、10兆円規模の元本形成を目指す。

大学ファンド創設の背景を見てみる。中国は10倍、韓国は5倍など各国が「科学技術研究費」を増やす中で、日本は20年間増えていない。

その結果、論文競争力は低下、若手研究者のポストも大幅に減少してしまった。2010年には1.1万人あった若手研究者のポスト数が約6000人に。約4割減だ。資金がなければ、安心して研究を打ち込める環境を作ることは難しい。そこに対して、大学への「安定的な資金の供給」を、政府主導で踏み出した状況だ。ちなみに、世界の大学と基金規模を比較してみると、ハーバード大学は4兆円超に対して、私立の慶応義塾大学でさえ800億。大きな差があることが分かるだろう。

とはいえ、この制度が上手くいけばそれでよいという話ではない。まだまだ始まりにすぎない。研究の世界では、米・中が二強となっている。そこに対してどう追いついていくのか。戦略と資金投入は大きなポイントになっていくだろう。

ダイバーシティニュース視聴方法

1.LuckyFM茨城放送のラジオ FM88.1/94.6MHz

2.YouTubeライブ配信(アーカイブでも視聴可能です)https://www.youtube.com/channel/UCOyTwjQoiUJXxJ8IjKNORmA

3. radikoでも聴取可能です

最新情報は、Twitterでご確認ください。

※当コンテンツは作成時点までの信頼できると思われる情報に基づき作成しており、正確性、相当性、完成性などのほか、当情報で被ったとされる利用者の不利益に対しグロービス知見録編集部は責任を負いません。

GLOBIS 学び放題では、過去のダイバーシティニュースを動画でご覧いただけます。

RELATED CONTENTS