ダイバーシティニュース テクノロジー(12/31)山崎 直子【1/31までの限定公開】

山崎 直子:宇宙飛行士

1999年宇宙飛行士候補者に選ばれ、2001年認定。2010年4月スペースシャトル・ディスカバリー号に搭乗し、国際宇宙ステーション(ISS)組立補給ミッションに従事。JAXA退職後、内閣府宇宙政策委員会委員、一般社団法人Space Port Japan代表理事、公益財団法人日本宇宙少年団(YAC)理事長などを務める。Twitter

山崎 直子さんのニュースピックアップ

1.次世代の宇宙ステーション開発へ NASAが470億円支援

アメリカ航空宇宙局(NASA)は宇宙ステーション開発に取り組む企業に「スペース・アクト協定」として、総額4億1,560万ドル(約470 億円)を支援する。現在の国際宇宙ステーション(ISS)は2024年まで運用されるが、現状それ以降は未定の状態。アメリカはアルテミス計画(月面有人探査や火星探査計画)にリソースを割きたいため、宇宙ステーション事業については民間運用に移管したいという狙いがあるのだろう。

2.月面の位置測定実験をJAXAとカシオが手を組み実施

カシオ計算機は宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で、月面での測位実験をサーティーフォー相模原球場で実施した。JAXAは持続的な探査のため月面のインフラ構築を目指しており、月面探査車等の位置を正確に把握する技術を必要としていた。そこに倉庫のフォークリフト等における作業動線分析で使われていたカシオの測位システムが活用される。このように月で地上の技術が使われる場面は増えてきている。

3.トヨタが電気自動車開発を強化 350万台販売を目指す

トヨタ自動車は、二酸化炭素を排出しない電気自動車の世界販売台数を2030年に350万台へ引き上げる目標を発表した。高級車「レクサス」はEV中心のブランドとし、その他にも30年までにEV30車種を投入する。これは脱炭素社会の実現に向けた大きなアプローチ。自動車だけでなく、充電ステーションをはじめ社会的なインフラ整備も関わってくるため、日本全体が変わる大きな転機だと思う。

4.クマムシは宇宙最強生物か!?絶対零度・高真空でも生存

宇宙空間等の極限環境でも生存可能とされている微生物「クマムシ」。シンガポールなどの研究チームの実験によると、クマムシはほぼ絶対零度かつ高真空条件に420時間さらされた後でも、生命活動を再開することが確認された。この発見は「生物で量子実験を行うのは不可能」という主張を覆すための実験で生まれたもの。これにより生物を活用するコンピューターが開発される可能性もでてきたと言える。

5.学歴不問で宇宙飛行士求む!13年ぶりの募集で多様な人材を

JAXAが新たな宇宙飛行士の候補者を募集している。13年ぶりとなる今回の募集では、多様な人材を確保するため応募資格を大幅に緩和した。具体的には、理系・文系問わず、学歴も不問となり、身長制限も従来の158cm以上から149.5cm以上に変更となった。日本人女性の平均身長が約158cmのため、多くの女性が対象になったと言える。新たな女性宇宙飛行士の誕生となるかもしれない。

【スペシャルトーク】新時代を迎えた宇宙事業について

スペシャルトークでは、「新時代を迎えた宇宙事業」についてお話を頂いた。

2021年は本当にたくさんの人が宇宙にいった年だった。いままで宇宙に行く人は年間で10名程度が平均だったが、2021年は48名と一気に増えた。その内訳は宇宙飛行士19名に対し、民間人が29名。これほど多くの民間人が宇宙に行ったことは過去にない。まさに「宇宙旅行元年」といえるだろう。

日本では、前澤友作さんが国際宇宙ステーションに滞在し、大きな話題を呼んだ。私が前澤さん初めてにお会いしたのは6年ほど前。その頃から構想を練られていたので、実現はとても喜ばしいこと。今後、宇宙に行く人はもっともっと増えていくだろう。2030年代にはロケットを活用し、宇宙空間を横切る移動手法もスタートすると言われている。そうなれば、海外旅行に近しいものとなっていくだろう。宇宙ステーションに滞在するのはまだ先になると思うが、民間企業が仕事のために宇宙へ社員を派遣するという場面は増えるだろう。目的地「宇宙」という出張申請書が提出されるのも、空想の話ではない。

日本における宇宙事業の発展には、法改正が欠かせない。アメリカでいえば1980年代に民間でロケットを打ち上げるための宇宙活動法が制定され、2000年代になり民間人が宇宙にいけるよう改正がなされた。日本も数年前に人工衛星を民間で打ち上げる宇宙活動法が制定された。これを民間人にも広げていくのが次なるステップ。多くの宇宙スタートアップ企業が出てきている中で、挑戦を後押しする仕組みづくりが求められている。

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